ゲド戦記
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
世界のバランスの崩壊と、
一人の青年の心のバランスの崩壊。
バランスが崩れた世界に狂わされ、
しかし、調和がとれた世界に癒された青年を描いた映画。
国王の息子、アレン。
徐々にバランスを失う世界が、人々の心に不安を呼び込む。
アレンにも、それは同様なのだろう。
誰もが避けては通れない自分自身の死。
それと如何に向き合うかにより、自分の生き方も決まってくるのだろう。
しかし、調和を失ったアレンの心には、
死は恐怖と虚しさでしか、なかったのだろう。
遂には、父を殺して国を飛び出してしまうアレン。
自ら死を選ぼうとするわけではなく、
運命に任せて死のうと考えているアレン。
死にたいと考えているようでいて、
実は、心の底では、死にたくはない、生きたいと願っているのだろう。
- [2008/06/05 22:21]
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気球クラブ、その後
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
青春を終わらすことができなかった男と、
そんな男を待ち続けることに疲れ果てた女。
曖昧だが確かに存在した青春、その感傷を描いた映画。
果たして、青春の終わりとは、何なのか。
終わらせるにはどうすればいいのか。
学校を卒業する。
社会に出て働く。
昔の友達に会わなくなる。
徹夜でドンチャン騒ぎをしなくなる。
好きな人と結婚し、家庭を持ち、家族を養う。
人生に妥協する。夢を諦める。
青春の存在自身が曖昧なように、
その終わりも、終わらせ方もまた曖昧だ。
自分の青春を振り返り、
青春が終わった瞬間を憶えている人がいるかもしれない。
しかし、その瞬間に全てが変わったわけではないのだろう。
曖昧なままに始まり、なんとなく終わりを告げる。
そんなものではないのだろうか。
- [2008/05/15 22:34]
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君のためなら千回でも
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
自分が思い描いた理想の人間になりたい。
しかし、人は弱い生き物。
理想どおりに生きられない自分を許し、
妥協してしまう自分がいる。
しかし、自らの理想のため、
強く自分の恐怖に立ち向かう人もいる。
自らの弱さに妥協していた少年が、
大人になった時、過去の過ちを償うため、
自分の弱さを克服する。
そんな勇気は人から人へと伝わってゆくのだろう。
人から人へと伝わってゆく勇気を描いた映画。
友を守る為、
心の中にある友情や信義の為、
そして自らの信条を守る為、
とても大きな勇気が必要な時がある。
自らの肉体に対する苦痛や命の危険をも覚悟して。
そんな勇気を父親から諭されるアミール。
しかし、アミールは、自らの弱さに妥協している。
自らの欲望の為に愛する妻を殺す話を書いたアミール。
それは、欲望に対する人間の限界と卑屈さを表しているのだろう。
人は欲望には勝てない。そんな限界を人は持っている。
そうやって、アミールは自らの臆病さを許しているのだろう。
- [2008/05/01 22:32]
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ガメラ3 邪神<イリス>覚醒
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
三部作の完結編とは思えないほどの挑戦的な映画。
前2作が成功したにもかかわらず、
そのスタイルを捨てて、さまざまなタブーに挑んだ作品。
世紀末の雰囲気にかなり影響されたような終末観漂う作品。
しかし、世界を現実としてとらえ、
そこにある矛盾した苦難を越えようと訴えているような映画。
たとえ、そこにある苦難が受け入れがたいものであるとしても。
なぜ、怪獣は日本ばかりを襲うのか?
この映画ではマナという概念を取り入れて、
それを説明しようとしている。
しかし、この映画の中にあっても、それは仮説にすぎない。
映画としての、明確な事実が示されているわけではない。
それらの仮説を説明するのは主に朝倉であり倉田であるが、
彼らは直接、物語になんの影響も与えてはいない。
- [2008/02/06 22:22]
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クワイエットルームにようこそ
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
自分が好きな自分。
自分が嫌いな自分、それは、自分が認めたくない自分。
クワイエットルームで、その間を激しく揺れ動く明日香。
だが、最後には抜け出すことができた。
生きることは重いこと。
その重さの理由は、自分が嫌いな自分を、
冷静に見つめなければならないから。
しかし、それでも生きてゆかなければならないのだろう。
それに気づいた明日香は、最後には新たな人生を力強く始める。
そんな人生の重さに気づかされた女性を描いた映画。
自分が好きな自分でいられる時、
その人は幸せを感じ、人生は絶好調なのだろう。
それは、自信に溢れる自分。
しかし、そんな時こそ、人は過ちを犯しやすい。
なぜなら、他人への痛みに鈍感になりやすいから。
そして、意識せずに簡単に他人を傷つけてしまいがちになる。
言ってはならない暴言を吐き、
人を傷つけ、最低の行動を取ってしまう。
それが失敗と気づいても、もはや、手遅れなのだ。
- [2008/01/14 22:33]
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