会計士であるハワード。
仕事は金持ちの節税対策。それは合法的な盗み。
そんな毎日が嫌になる。
競走馬に入れ込み住居を失いかけた。
だから競走馬には、もう関わらない。
けれど、あの頃が忘れられない。
父親の夢をあきらめきれない。
競走馬を育てる。
それは自分自身を取り戻すこと。
しかし、とても無謀な挑戦。
最初は誰も話を聞いてはくれなかった。
それでも諦めない。
遂に協力を申し出てくれる人が現れた。
トラックから降りない牝馬を手懐けてくれた夫。
最初は渋っていたが次第に競走馬飼育にのめり込むようになる。
そして育て上げたドリームアライアンスが、
レースに出場する日が来ることになった。
順調に勝ち進むドリームアライアンス。
しかし、障害物競走で大怪我を追ってしまう。
大金を掛けて治療をするのか。
安楽死させるのか。
ドリームアライアンスは私たちに夢を与えてくれた。
今度は私たちが返す番。
二度とレースには出られないかもしれない。
そう思っていた。しかし奇跡的な復活。
そして、ウェルシュナショナルで優勝する。
ドリームアライアンスに夢を与えられた馬主組合の人々。
そして人生を変えたジャンとハワード。
実はドリームアライアンスの事を気にかけていたジャンの父親。
昔の自分を足り戻してくれた夫。
それらもジャンにとっては嬉しい喜び。
本当に必要とされている人々の為の会計士。
そんな自分を家族も受け入れてくれた。
それらもハワードにとっては嬉しい喜び。
欲しいものはお金ではない。
欲しいものはお金よりも重要なもの。
胸の高鳴り、生きている実感。
夢を持ち、それを目指して進む充実感。
ドリームアライアンスを強く愛したジャン。
夢を見ることよりも何かに愛情を注ぐこと。
そちらのほうがジャンにとっては、
人生を生きる意味を与えてくれたようにも感じられた。
人生を変えた人々。
彼らが馬に注いだ想いが胸に染みた映画。
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