ジェーン・エア  
2012.10.11.Thu / 23:01 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






どんな事があっても傍を離れないと考えていた。
相手を愛していても憎んでいても、大抵の事なら許せると思っていた。
けれど、土壇場で告げられた衝撃的な真実。

愛を見失いそうになった。
けれど、最後には取り戻すことが出来た。
それはきっと、彼女の聡明さと意志の強さ故なのだろう。

女性にとっては不遇な時代。
彼女にとっては不幸な生い立ち。
そして彼女自身も、まだ世界を知らない。
しかし、いや、だからこそ、
彼女は強く美しく生きることが出来たのだろう。

最後には真実の愛を見つけることが出来た女性。
そんな彼女の弱さと、それ以上の強さが心に残る映画。


ジェーンを演じたミア・ワシコウスカさんが素晴らしい。
強い意志、聡明さ、まだ見ぬ世界への憧れと自立への渇望。
しかし、自身が未経験である異性や恋愛への不安。
叶わぬと知りながらも魅かれてゆく、そして決別と告白。
どの表情をとっても生き生きと輝いている。
描写される美しいイギリスの風景と生活模様も素晴らしいが、
それ以上にヒロインを演じたミア・ワシコウスカさんが素晴らしい映画。




幼い時に両親に死なれ一人ぼっち。
周りからは冷たく扱われ、厳しい寄宿舎に送られてしまう。
しかし、それでも強い意志を失わなかった女性、ジェーン。
彼女の強い意志が自立したい思いを育てたのだろう。
やがて家庭教師になるジェーン。それは自立のためでもあろう。
家庭教師先で巡り会った貴族、ロチェスター。
横暴な態度で知りたい事を遠慮なく質問する。
それは、彼自身が救いを求めているからであろう。
そして一見すると身分の違いによる一方的な会話のようにも見えるが、
しかし、実は貴族は使用人の事など気にしない。
そして、家庭教師の悪口も目の前で平気で口にする。
それらとは、実はとても対照的な会話なのだろう。

魅かれあってゆく二人。
ただ、当時の社会では特異な恋愛。
そして、抱える秘密故に、積極的にはなれないであろうロチェスター。
禁欲的に振舞う二人が、もどかしい。
けれど、抑えていたが故に、
堪えていたものが溢れんばかりに自ら告白してしまうジェーン。


皆が冷笑して去っていったとしても私はあなたの傍に居ます。
そう、ロチェスターに答えたジェーン。
愛したかったが愛させてもらえなかった。
そして、愛していようが憎んでいようが全てを許します。
そう、叔母に告げたジェーン。
けれど、結婚式直前に告げられたロチェスターの秘密によって、
愛を見失ってしまう。

多分、ジェーンにとっては初恋であっただろう。
だからなのだろうか、
愛する人の裏切りにも似た行為で相手を信じられなくなるのも、
仕方ないのかもしれない。
もしかしたら妻帯者とは結ばれないという宗教的や倫理的な思いも
あったのかもしれない。
この辺りは現代と当時とでは重みが違うのかもしれない。
そして、ジェーンの心の弱さ、というよりは、
人生の経験の浅さ、なのかもしれない。

愛を見失ってしまったジェーン。
けれど、結婚を迫られた時、戻るべき場所を再び見出せたのだろう。
聞こえてきたロチェスターの声は、多分、自身の心の声なのだろう。
そして、ロチェスターの盲目も、もう彼らの障害にはなりえないであろう。
彼女の弱さと、それ以上の強さが心に残る映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1031 / タイトル さ行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
ミア・ワシコウスカさんが、強さと聡明さを持った役の
雰囲気にピッタリで、本当に素晴らしかったですね!

最初から最後まで、ジェーンの自尊心を失わない生き方が
魅力的に感じる作品でした。
ロチェスターの秘密を知ってかなり傷付いたでしょうけど、
その後は新しい生活を始めて、毅然としていたのが
ジェーンらしかったです。
でも真実の愛を見つける事が出来て良かった~

私のブログのコメントに書かれていた、
ロチェスターの秘密の「もっと凄い妄想」って何ですか?(^▽^;)

2013.02.11.Mon / 16:07 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

ミア・ワシコウスカさん、良かったですね。
強さと聡明さの中にも、
まだ知らない恋愛という世界への憧れや戸惑い、不安が
上手に表現されていて、
若さゆえの強さと脆さを感じました。

なるほど、
ロチェスターの裏切りに対しても、
その後の新しい生活を全うした強さですか、、、
そこには思いが至りませんでした。
確かに悲惨な失恋(?)にもかかわらず、
その後の生き方も自暴自棄ではなくて、
彼女らしい生き方でした。

「もっと凄い妄想」ですか、、、
まあ、あれや、これや、です。
ちょっと書けません。すいません。

それじゃ、また。

2013.02.11.Mon / 22:20 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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