2003.09.26.Fri / 22:11
「ネタバレ」あり。ご注意願います。
にぎやか、あでやか、かしましく
しかし、やがて哀しく、寂しい
愛に苦しみ迷う8人の女たち
現実感が希薄な映画ですが、それがこの映画の魅力です。
いきなりの殺人事件。
お互いが告白しあう、さまざまな秘密。
同性愛、近親相姦、浮気、アル中、過去の殺人、
お互いの、お互いに対する密めたる愛憎。
人が死んでいるのにもかかわらず、
繰り広げられる愛憎劇。
素人くさいミュージカルの連続。
ハイテンションな演技の数々。
現実味のかけらもありません。
そう、すべては虚空。
その虚空の中で、監督以下、8人の女優たちが自由にやりたい放題。
この虚空こそが、この映画の魅力なのかもしれません。
虚空だらけの映画ですが、
しかし、ひとつの真実が、この虚空の中に隠されています。
それは、彼女たちにとって、
恋愛とは、自分を妖しく、美しく咲かせるための、自己表現の一種にすぎない。
もっと単純にいうと、恋愛とはエゴイズムであるということです。
この家の唯一の男であり主人であるマルセル。
単純に考えれば、やりたい放題の無責任な男とも思えますが、
私には、望まれれば「いや」とはいえない、押しの弱い人物のように思えました。
そんな人間が8人の女性の御守をし、期待にこたえるために
自分を犠牲にして尽くしてきたのです。
しかし、その結果として、いったい何が彼に残ったのでしょうか?
最後には、彼女たちはすべてを悟りました。
自分たちの醜さ、哀しさ、寂しさを。
そんな哀しき悟りの中から、
しかし、生きてゆく希望や、人に対する優しさも、
また見つけることができたのでしょう。
最後の、あたかもカーテンコールがごとく並ぶ8人が、
手をゆっくりとつないでゆくシーンからは、
そんなことを感じました。
そう、すべては虚空。
その虚空の中で、監督以下、8人の女優たちが自由にやりたい放題。
この虚空こそが、この映画の魅力なのかもしれません。
虚空だらけの映画ですが、
しかし、ひとつの真実が、この虚空の中に隠されています。
それは、彼女たちにとって、
恋愛とは、自分を妖しく、美しく咲かせるための、自己表現の一種にすぎない。
もっと単純にいうと、恋愛とはエゴイズムであるということです。
この家の唯一の男であり主人であるマルセル。
単純に考えれば、やりたい放題の無責任な男とも思えますが、
私には、望まれれば「いや」とはいえない、押しの弱い人物のように思えました。
そんな人間が8人の女性の御守をし、期待にこたえるために
自分を犠牲にして尽くしてきたのです。
しかし、その結果として、いったい何が彼に残ったのでしょうか?
最後には、彼女たちはすべてを悟りました。
自分たちの醜さ、哀しさ、寂しさを。
そんな哀しき悟りの中から、
しかし、生きてゆく希望や、人に対する優しさも、
また見つけることができたのでしょう。
最後の、あたかもカーテンコールがごとく並ぶ8人が、
手をゆっくりとつないでゆくシーンからは、
そんなことを感じました。