屋根裏部屋のマリアたち  
2012.11.15.Thu / 23:16 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






新しい世界。
一緒に居ると楽しい友達。
自分が本来居るべき場所。
そして生き生きとした恋人。
それらを見つける事が出来たのなら、
その人は幸せになれるのだろう。

文化の違い、身分の違い、男女の考え方の違い、住む国の違い。
過去のトラウマ故に女は幸せを得るのに、ためらう。
人生を大きく変えるような変化に躊躇する。
けれど、男は幸せを求める。
社長の地位を捨て、妻と別れ、見知らぬ土地に飛び込んでゆく。
様々な差異故に、それぞれが決めた人生も違っていく。
果たして、どちらが正しかったのか。

映画のテーマとしては前者なのかもしれない。
けれど、後者の印象が強く残る。
本当の幸せの為に死人同様な生活を捨てた男。
人生の幸せについて描いた映画。




証券会社の社長、ルイ。
会社と自宅を行き来する毎日を送る、他の世界のことを知らなかった男。
けれど、心の中では、今の生活に漠然とした不満があったのだろう。
だから、妻の決まりきった毎日の生活にも関心がわかないのだろう。
ルイの家に新しく来た家政婦、マリア。
ルイにとっては、それは新しい世界との出会い。
いままで屋根裏部屋の生活なんて知りもしなかった。
けれど、知る機会を得たことで興味がわく。
彼女たちの生活を助け、感謝されることは、とても気持ちが良い。
それは今までの生活では味わえなかった感覚、そして喜び。


この映画が、人生の幸せとはなにか、を描いただけの映画であるならば、
人生の幸せを理解したルイが、今の生活をより良くし、
妻とともに新しい人生を歩み始めるのが、相応しいラストだろう。
けれど、この映画では別な展開が待っていた。
ルイがマリアに恋をして、マリアもルイに恋をしてしまう、という展開が、、

身分の違いや、それまでの生い立ちからくる現実的な考え。
それ故に身を引く決心をしたマリア。
けれど、心の底ではルイのことを待ちわびていたように思えてならない。

新しい世界を知り幸せを知ったルイ。
それまでの人生は裕福であったが自由も無く楽しくもない死人同様の生活。
何が本当に大切なのかをルイは実感したからこその決断。
けれど、それは、厳しい言い方をすれば、
ルイと、その家族が裕福であったが故に可能だった決断なのだろう。

二人の決断の、どちらが正しいのかは分からない。
不幸になり、それまでの生活を捨てたことを後悔するのか?
それとも、幸せを得て、幸福なままに一生を終えるのだろうか?

二人が再び出会うラストシーン。
マリアが育てている娘はきっとルイの子供なのだろう。
そして、最後に笑ったマリアの笑顔から、
二人の幸せな人生が待っているように感じられる。
たとえ、ルイは、自身の未来が不幸になっても、この選択を後悔はしないだろう。
そんなことも感じられる。

本当の幸せの為に死人同様な生活を捨てた男。
人生の幸せについて描いた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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