シーサイドモーテル  
2013.01.31.Thu / 18:43 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






海も無いのに、シーサイドと名付けらた安モーテル。
そこで繰り広げられる騙し合い。

騙されまいと思っていても、
相手の言葉を信じてみたくなる。
そして結局騙される。
それは、
お人よしだからなのか。
詐欺師失格だからなのか。
人を騙す才能に欠けているからなのか。

けれど、騙すよりは騙されるほうがマシだ。
そして、相手の言葉を信じる事のほうがもっとマシだ。

相手を信じるが故に、もたらされるであろう本当のラスト。
ラストに不思議な余韻が漂う、薄味コメディ映画。
コメディ映画というよりはファンタジー映画のようにも感じられる映画。



山の中にある安モーテル。
名前はなぜか、シーサイド。
偽物の愛を売りつけようとする女。
安物のクリームを高額で売ろうとする男。

妻に黙って他の女を抱こうとする夫。
夫に黙って不倫を行おうとする妻。

親友や自分を愛している女を騙そうとする男。

キャバクラ嬢を騙して自分のものにしようとする男。

随所に笑えるシーンもあった。
特に、五人の男の賭けは面白い。
「あれは、どう見ても女」のセリフが笑える。
けれど、全体的には薄味に感じられてしまう。


騙そうとする者たちは、一時はその試みが成功したかのように見える。
けれど、最後には悲惨な末路が待っていた。
一億を手に入れたのに、もう一億を欲張って死んでしまった男。
二百万円投資したのに十六万円をケチって痛い思いをした男。

残されたのは、騙されてしまった者たち。
信じていた人に裏切られるのは、とても寂しいこと。

親友に騙されたヤクザ。
愛していた男に騙された女。
「今度はまともな男を見つけろよ」のセリフに、
「猫祭りに連れてって。」とは寂しさから発せられたセリフなのだろう。
けれど、多分、まともな男は目の前にいる、
という気持ちもあったのかもしれない。

妻に騙されたはずなのに妻のことを忘れられない。
自分も浮気をしようとした負い目があったからかもしれない。
けれど、騙されて相手を恨むよりは、
許して愛おしむほうが、よほど、好ましい。

浜辺で女を待ち続ける男。
退院して男を追いかける女。
二人のラストは明示的には示されない。
けれど相手を信じたいと願った二人。
騙されるという意識に捉われて相手を信じないよりは、
騙されるかもしれないが信じようとする気持のほうが、よほど、好ましい。


この映画では明示的には示されない。けれど、
相手を信じるが故に、彼らにもたらされるであろう本当のラスト。
それは、たぶん、とても幸せであろうラスト。
そんなラストが想像できる、不思議な余韻が漂う、ファンタジー映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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