プリンセス トヨトミ  
2013.02.14.Thu / 20:44 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






興味を引く魅力的な設定。
ユニークで可笑しい人物設定。
それを十二分に引き出すことが出来る主演陣。
けれど、なぜだか面白くない。
それらが十二分に生かされていない。
とても残念な映画。

嘘つきよりは正直者のほうが怖い。
それは、きっと覚悟の大きさと、
自分たちが行っていることの価値への自信を示しているからだろう。
そんな男の主張の堂々とした姿が印象に残る映画。




大阪は実は独立国家であった。
だから、あのようにアクの強い文化が根強く残る地域なのか。
思わず納得させられてしまいそうな設定。
豊臣家の子孫が生きているという話も、判官贔屓もあって、
すんなりと受け入れられる。
映画の冒頭の大阪全停止も、よくあるシーンとはいえ、
冒頭の導入部としては、結構良くできている。
笑い顔をまったく見せない、鬼の松平。
しかし、彼には不釣合いなアイスクリームが好きな男。
食いしん坊で能天気、しかし、数々の奇跡を起こす女性、ミラクル鳥居。
クールな日仏ハーフ、ゲンスブール旭。鳥居とのやり取りがとても可笑しい。
それぞれを、堤さん、綾瀬さん、岡田さんが、とてもよくはまっている。

対するは、大阪国の総理大臣、真田。
普段は、お好み焼き屋を営む、なんとなく頼りなさそうな親父。
けれど、裏の顔は誠実で威厳のある男。
この役を演じるのは中井貴一さん。さすがにうまい。


けれど、あまり面白くは感じられない。
多分、それはクライマックスへの持っていき方にあるのだろう。
茶子の危機に立ち上がる大阪の男たち、であるならば、
茶子に、それなりの危機が訪れないと様にならない。
ミラクル鳥居のミラクルが、その危機を救うみたいな展開があれば、
なお良かったのかもしれない。


嘘つきよりは正直者のほうが怖い。
方や自分たちの守る大切な物を堂々と主張する真田。
一方で自らの信念で責務を全うしようとする松平。
二人の対峙が台詞だけとは言え見ごたえがあっただけに、
ここまでの展開が残念でならない。


自分たちには守らなければならないものがある。
それは豊臣家の子孫だけではない。
それは、父から子へ、そして孫へ、受け継がれてきた遺志。
それを大阪国の意志として、堂々と誠実に主張した真田。
まさに国家の代表の器を備えた男だ。
責務の為に、それを否定しようとした松平。
けれど、松平は最初から彼らの本気度を確かめようとしたように感じられてならない。
そして、最後には羨ましいとさえ感じたのだろう。
父親はろくでなしではあろうが、
それでも父親の想いを直接聞きたかったからなのだろう。

二人の男の堂々たる意見のぶつかり合い。
けれど、その幕切れが拳銃の暴発という展開は残念。
しかし、それを乗り越えることができた二人。
真田の誠実さと松平の人の真意を見抜く目。
だからこそ、乗り越えることが出来たのだろう。

そんな二人の堂々とした姿が印象に残る映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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