ミッション:8ミニッツ  
2013.02.21.Thu / 21:00 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






この映画を未見の人は、映画を見てから下記を読んでください。
ネタバレ満載なので。
お願いします。




繰り返される8分間。
その限られた時間の中での犯人探し。
それは、とても知的なサスペンス映画、のはずだった。

しかし、多くの人々の命を救うためとはいえ、
何度も死を体験しなければならない。
何度も多くの命が失われる様を見なければならない。
そして、途中で暴かれる哀しい事実。
半身不随の状態ならば、そして、
既に失われてしまった命ならば、
そのような使われ方をされても仕方ないのだろうか?

自分の命があと一分と分ったら何をするか?
その答えを見つけ出した男。
その最後の選択。
しかし続いてゆく命。
ラストには賛否両論あるのかもしれない。
しかし、この監督らしいラストに嬉しくさせられる映画。




列車の中に仕掛けられた爆弾。
果たして犯人はいったい誰なのか?
絶望的とも思える証拠の少なさ、そして時間の短さ。
しかし、繰り返すことが出来る8分間。
8分間を経験すれば、あらゆる可能性を試すことが出来る。
鑑賞前は知的なサスペンス映画を予想していた。
しかし、ストーリーは途中から思わぬ展開を見せてゆく。
目の前に居る女性。そして乗客たち。
繰り返されるごとに炎に焼かれ死んでゆく。
しかし、それは現実ではない。既に亡くなっている命。
果たして彼らは命と言える存在なのだろうか。
何百万人の命を救うためとはいえ、何度も殺して良い命なのか?

自分の存在に疑問を持ったコルター。
そしてたどり着く真実。
自分は既に半身不随で脳の一部だけが生きている。
そんな状態なのに、再び、何百万人の命を救う命令を与えられ、
神経をすり減らし、何度も死ななければならない。


博士にとっては、彼らはただのプログラム、
そして、脳の一部のみ生きている兵士。
それらは命ではない。
しかし、オペレーターであるグッドウィンの中では、
意識が徐々に変わってゆく。
会話をする。相手を知る。そして理解する。
同じ目的を持ち、励まし、共に任務を遂行する。
すると、それまで道具であったはずのコルターが、一人の人間となる。
コルターにとっても、それは同様だ。
目の前の女性を好きになるのは当然の成り行きなのだろう。


自分の命があと一分間ならば何をするのか?
任務を終えたコルターの選択は、
皆の命を救い、父親と話をし、皆に笑いを届け、
好きな女性にキスをすること。
それは、最後の一秒まで大切に生きること。

生き生きとした彼らがストップモーションになる瞬間。
それは、とても美しい光景。
彼らは仮想な存在ではある。
しかし、公共の利益のためとはいえ、
捨て去って良いとは誰もいえないのではないのだろうか?


この映画のラストには賛否両論あると思われる。
ある人にとっては映画の設定上有り得ない、安直なハッピーエンドに写るかもしれない。
けれど、コルターも、乗客の彼らも、命を持っている。
そして、幸せを謳歌する権利を持っているはずだ。我々と同様に。
そんな主張が見えるような気がする。
この監督の前作も同じような終わり方だった。
その時は、ここまで感じることは出来なかったが、
この作品を見終わった後、
あの作品のラストも実は似たような主張を持っていたようにも感じられる。

この監督らしいラストに嬉しくさせられる映画。




* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1066 / タイトル ま行 /  comments(2)  /  trackbacks(2) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こちらも。
作りや雰囲気が「月に・・」に似てましたね~
そう言えばあちらもラストは、主人公に人として生きる権利を与えてましたね。

仮想か現実かは、脳が感じ取る信号=主観的な概念なので、
どちらでもいいと思い、自分で分かり易いように(^^;
現実的パラレルワールドとして考えて観ていました。

最終的に、主人公が願って、その強い思いが叶い、
自分で世界を切り拓いた所が良かったです!
この監督の作品は次も観たいですよね。

2013.02.25.Mon / 18:03 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こんばんわ。

前作では、ラストでナレーションが入って、
クローンはダメよね、
って感じで閉めたんだったと記憶してました。
ちょっと違和感も感じましたが、
この映画を見て考え方も変わりました。

クローンも仮想でも、パラレルでも、
感情を持った人間なんだから、
死んでいいとは言えないし、
希望を持って生きれば道は開かれるはずだ、
というのが見ていて嬉しいですよね。

確かに次の作品も期待大です!!

それじゃ、また。



2013.02.26.Tue / 23:16 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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