探偵はBARにいる  
2013.08.29.Thu / 18:03 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






サスペンス映画としてはオチが簡単に読め、
ハードボイルドにしては主人公が優しすぎる。

しかし、それら欠点を補って余りある登場人物たちの魅力。
口は悪いが心根は優しい探偵。
怠け者の様でいて、いざとなると頼れる相棒。
ススキの街に住むイカガわしい住人たち。
彼らの魅力あふれる映画。



行きつけのバー、ケラーオオハタで仕事の依頼の電話を待つ探偵。
けれど、凄腕の探偵には、どう見ても見えない。
追い詰められても往生際がすこぶる悪い。
危険だと分かっていても依頼にのめり込む。
感情に任せて突っ走る。
策も無いのに敵の懐に飛び込む。
だから、この映画をハードボイルド映画とは、とても思えない。
けれど、スクリーンには、とても魅力的に映る男。
口がとても悪い探偵。
けれど、心根はとても優しい男。

やくざを脅し殺されてしまった老夫婦。
探偵を騙した依頼人。
不器用にしか生きられない人々。
世の中をはみ出してしまった人々。
探偵は彼らに対して口では罵っていても、
彼らの境遇や生き方を理解し、
何もできない自分や無慈悲な世の中に諦めにも似た感情を抱きつつも、
それでも、そんな彼らに涙を流す。
とても心優しい男。



探偵の頼れる相棒、高田。
怠け者のようでいて、やる時はやる男。

登場の仕方からして、とてもカッコいい。
斜に構えていても、時折見せる寂しそうな表情。だから、
「たった一人のともだちを失いたくはない。」
の台詞に真実味を感じさせてくれる。
さらわれた探偵を必死に探す姿も、なんだかいじらしい。


探偵を取り巻くススキの住人たち。
喫茶店のウェイトレスが、こんな映画にありがちなキャラなのに、
妙にツボに感じてしまう。
恐持てな地元ヤクザの幹部が、妙に義理堅いのにも味がある。


生きていたら一緒に飲む酒は美味しかっただろう。
確かに、そんな言葉が似合う社長。
妖艶で陰のある未亡人。
眼光鋭く、とても不気味で不思議な髪型をした敵役。

それぞれの役を演じる俳優さんたちが、
とても適役で役にはまっている。



サスペンス映画としてはオチが簡単に読め、
ハードボイルドにしては主人公が優しすぎる。
けれども魅力的な登場人物たち。

謎解きやストーリーよりも、雰囲気が楽しめた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1119 / タイトル た行 /  comments(0)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
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なんか懐かしい昭和の香りがしますね。 場末のバー、気の置けない相棒、依頼の電話、
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