世界大戦争  
2013.09.19.Thu / 15:48 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






多くの欠点が、この映画にはあるように感じる。
それでも、この映画の正しい事を正しいと主張する姿勢と使命感には、
敬意を抱かざるを得ない。
平和に、ささやかであっても幸せに暮らしたい。
個人が将来に抱く様々な夢。
美味しいコーヒーを飲みたい。
そして、生きたい。
しかし理不尽にも、それらの望みは奪われてしまう。
誰も、そんなことは望んでいないはずなのだ。
人は愚かで疑り深く、だから信じあえることも難しい。
けれど、生きたいと願う想いは同じはずだ。
そして、今ならまだ間に合う。

最初の被爆国として、そんな主張を堂々と語る。
そのまっすぐな姿勢に襟を正さざるをえなく感じた映画。




戦後間もない東京で幸せに暮らす田村一家。
苦労を重ね、懸命に働き、やっと家を持つこともできた。
長女の結婚相手も決まり、
他の子供たちもすくすくと育っている。
まさに絵に描いたような、ささやかな幸せ。
しかし、その幸せを脅かす世界情勢。
50年前の映画であり、今の映画と比べると
どうしてもお粗末に見えてしまう特撮。
演技があまり上手に感じられない海外の俳優さん。
確かに、この映画には欠点に感じられる要素が多々ある。
けれど、この映画を作製した人々の使命感の強さには、
それら欠点も気にならなくなる。


公には成っていない。けれど、世界は少しの事故で絶滅の危機にある。
確かに、故障で発せられた大統領命令や
ダイナマイト工事によるミサイル起爆装置の誤動作などは、
説得力には欠けるのかもしれない。
けれど、同じレベルの間違いが起こっていないとは、
誰が言い切れるだろうか?
事故報告をした部下を睨みながらも、
強く抱きしめて安堵の嗚咽をする司令官。
確かに演技は、あまり上手には感じられなかった。
けれど、この司令官の気持ちは、良く分かる。

38度線での戦争が停止され、皆が喜ぶ姿は本当に幸せそう。
けれど、始まってしまう第三次世界大戦。

恋人と離れ離れになってしまった長女。
家族を守ることができない父親。
万策つき成すすべない総理。
娘を迎えに行く途中で力尽きて倒れてしまった母親。
彼らは何も悪くは無い。このような結末を望んだわけでもない。
しかし、理不尽にも奪われてしまう幸せと未来の希望。

船上で交わされるラストの台詞。
笠智衆さんの静かな説得力。
東野英治郎さんの重厚さ。
流石であると感じる。


正しいと思っていることを堂々と主張する。
今、主張しなければ手遅れになる。
そんな製作サイドの使命感をひしひしと感じるラストの字幕。


最初の被爆国として、
正しいと信じた主張を堂々と語る。
民衆の目線で反戦・反核を訴える。
そのまっすぐな姿勢に襟を正さざるをえなく感じた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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