銀河鉄道の夜  
2003.10.26.Sun / 22:38 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

目の前で起こる
どうにもしようのない悲しくて辛いことも
いちばんのさいわいにたどり着く一歩一歩ならば
たとえ、すべての人を同時には幸せにできなくとも
今の自分の無力を嘆くことはない
いつかたどりつけるのだから
それぞれの人の心にあるあの同じ場所に


まったく見事な世界観、雰囲気を持った映画です。

最初の校舎の描写から、ぐっとひきつけられます。
映像も美しかったが、それ以上に音楽が見事でした。
独特の間、不安定な画面構成、
ストーリー上のさまざまな小さな矛盾が、
見ているものを異世界へといざないます。
死の世界の幻想と冷たさ。
星の世界の神秘さとその輝きの冷たさ。
夢の世界の不思議な感覚。
それらすべては、人間の意識下では、
あいまいな境目でつながってる、、、、
そして、それらがつながっていることを自分は知っている、、
そんな不思議な世界観を感じさせる映画です。

すべての人を同時には幸せにはできない。
それは、たとえ、神の教えに従ったとしても、、、
そこでは、人間はとても無力。そして、生きることは辛く悲しい。
そして、本当の幸せとは、いったいなんなのでしょう。
そこにたどり着くためには、いったい、なにをすればいいのでしょうか?

ずっと、一緒に行きたかった。
しかし、人生は旅。そして、それは人との出会いと別れ。
自分の人生には、いろんな人が
いつの間にか、乗りこんできては、
いつの間にか、降りていきます。

ジョバンニとカンパネルラも、また、人生を重ねました。
カンパネルラの生き方を、その優しさを、そのぬくもりを、
ジョバンニは、決して忘れはしないでしょう。
そして、ジョバンニもまた、
いちばんのさいわいために、いつかは、あえて川に飛び込むのでしょう。
カンパネルラがしたように。
それが、ともに生きるということなのでしょう。
そうすることで、きっと同じ場所にたどり着ける。
それが、いっしょにまっすぐどこまでも行く、ということだと思いました。

目の前で繰り広げられる悲しくて辛いことも
いちばんのさいわいにたどり着く一歩一歩ならば
たとえ、すべての人を同時に幸せにできなくとも、
今の自分の無力を嘆くことはないのでしょう。
いつかたどりつけるのだから。
それぞれの人の心にあるあの同じ場所に。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.113 / タイトル か行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.