星ノくん・夢ノくん  
2013.10.31.Thu / 14:21 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




みんな発展途上人


自主映画であるのでチープな印象はぬぐえない。
けれど、不思議な魅力にあふれた映画。

地球に取り残された異性人、二人。
取り残されてしまったことでお互いを反目していた。
地球人を嫌い、軽蔑していた。

しかし、母星に帰る旅の途中で、その気持ちが変わっていく。

自分の事しか考えなかった彼女。
典型的な地球人のように見えた。
けれど、彼女が、すぐに怒り出すのには理由があった。
失恋した。そして変身する途中だったから。
そんなことが分かった時、軽蔑の心が変わっていく。

相手のことを勝手にも罵っていた。
けれど、母星に帰れなくなりそうな時、
相手への親しみの気持ちを取り戻す。

みんな発展途上人。
だから、怒る、罵る、喧嘩する。
けれど、そんな人たちが、なぜだか愛おしい。
そんな不思議な愛おしさにあふれた映画。





修学旅行中、集合時間に遅れたが為に取り残された異性人、星ノくんと夢ノくん。
取り残されて、途方にくれ、夢ノくんに八つ当たりをする星ノくん。
地球人は野蛮人といっておきながらも、彼らもやはり感情を抑えることはできない。
失恋して相手を懲らしめたいと感じていた彼女。
けれど、相手を、まだ忘れられないでいる。

知り合って、一度は仲たがいをする。
けれど、海岸を目指して旅をすることになる。
罵り合っても、いがみ合っていても、相手が気になる。
それと同時に、失恋したから一人になりたくは無い、
という思いもあったのだろう。

この映画では三人ではあるが、二人の男が海岸を目指し旅をするという
シチュエーションは、あの有名は映画の模倣のように感じる。
それらしき台詞も出てくる。
だから、この三人が星に帰ることを目指しているにもかかわらず、
別な何かを目指しているようにも感じられてならなかった。

海岸に到着したが、迎えの船はまだ来ない。
迎えが来る間、携帯から彼氏の電話番号を削除した彼女。
彼女は、強くなるために変身できたのだろう。

残り少なくなってしまった酸素2倍ガムを分け合う星ノくんと夢ノくん。
仲が悪そうでいて、でも、本当は仲がいいのだろう。
最後の最後に、その気持ちに正直になれたのだろう。
なんだか、とてもしんみりさせられる。


荻上直子監督のデビュー前の自主映画作品。
だからだろう、とても荒削りで、やりたい事を詰め込んだ感じがする映画。
あまり観客のことを意識していなかったのかもしれない。
しかし、監督の創る映画の魅力が、この映画にも十分に見ることができる。
非現実と日常の奇妙なバランス加減。
いいたい事をストレートに表現する構成力。
だからなのかもしれないが、この映画からは、
チープな印象を感じるが、不思議な魅力をも感じてしまう。



みんな発展途上人。
だから、怒る、罵る、喧嘩する。
身勝手に振る舞い、我侭を言いたい放題。
しかし、相手を思いやりることもできれば、
変身して強くなることもできる。
そんな人たちが、なぜだか愛おしい。
そんな不思議な愛おしさにあふれた映画。



* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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