ミラル  
2013.11.28.Thu / 13:40 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






憎しみに溢れた世界。
その世界では人が簡単に死ぬ。
希望も未来も存在はしない。
しかし、世界は簡単に憎しみに染まってしまう。

愛情に溢れた世界。
そこには未来も希望も存在する。求めることができる。
誰もが望んでいる世界であるにもかかわらず、
世界がそうなるのは難しい。

二つの世界を経験した女性。
憎しみに心を捕らわれ身を滅ぼしそうになった。
しかし、最後には周りの愛情によって、
未来を掴むことができた。

世界が愛情に溢れるのは難しいのかもしれない。
けれど、それは不可能ではないはずだ。
皆が平和で過ごせる世界は、築けるはずなのだ。
そんな平和への祈りを感じる映画。



この映画では4人の女性の生き方が描かれる。
多くの愛情をもって、沢山の戦災孤児を育てたヒンドゥ。
父親に虐待され、幸せな人生を送ることが出来なくなってしまったナディア。
傷ついた兵士を助け、しかし、憎しみに心を囚われてしまったジャマール。
戦争の不条理を知り、しかし、敵対する相手を知ったミラル。
一見すると焦点が絞りきれていない映画のようにも感じられる。
しかし、愛情は人を助け、自身を救い、明るい未来をもたらす。
そして、憎しみは人を殺し、自身を滅ぼし、未来をもたらさない。
そんなことを主張しているように感じられる。

人は簡単に心を憎しみに囚われる。
敵対する相手が、顔も見えない組織という認識でいれば、
とても簡単に相手を憎み、非情な行為をとることも出来る。
そして、相手を赦し愛情をもって接するのは難しい。
けれど、個人と個人とが知りあうことができれば、
それは比較的容易なのかもしれない。


両方の世界を体験したミラル。
イスラエル兵の不条理な行いに憤慨しデモに参加した。
そして、抵抗運動の仲間に加わった。
敵が憎い。けれど、その気持ちが自身の身を滅ぼしかけた。
そして、その憎しみが恋人を奪う結果になってしまった。

偶然知り合うことが出来た、イスラエル兵士。
彼女は真剣にパレスチナの男性を愛している。
そんな感情は、相手が誰であろうと何も変らない。

「パレスチナ人は皆テロリストだと思っている」
それは相手も同じ事を考えている。
けれど、お互いが知り合えば、決してそうではないことが分かってくる。
しかし、お互いを知る機会はあまりに少ない。


今も続いている争い。
しかし、
和平を結ぶことは夢ではない、
そこに希望はあるのかもしれない。
私財を投じて戦災孤児を育てたヒンドゥは、世界に多くの希望の種を撒いたのだろう。
その希望の一つであるミラルはジャーナリストとなった。
そして、実話に基づいた、この映画の原作を描いたという。
時間はかかるのかもしれないが、希望はあるのだろう。

皆が平和で過ごせる世界を築くこと。
そんな平和への祈りを感じる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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