リセット  
2014.03.13.Thu / 16:12 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






人々が忽然と消えてしまった。
けれど、自分の身近に明りさえあれば消え去ることはない。
それを知って懸命に存在し続けようとする残された人々。

とても面白くなる設定なのに、なぜか面白くない。
観客が求めたものとは違うものが描かれていたから。
生き残ろうとする人々が、しかし自ら滅びの道を歩んでしまったから。
それが、哀れというよりは、愚かしいと感じてしまうから。

とても残念な映画。



暗闇に囚われて人々が忽然と姿を消す。
身近に明りがあれば暗闇も迫ってはこれない。
その事実を頼りに生き残ろうとする人々。
なぜ、人々は消えてしまったのか?
暗闇の正体とはなんだろうか?
過去に起こった事件との因果関係は?
そして、主人公たちは如何に生き延びようとするのか?

しかし、そんなことを無視するかのごとく、
一切の謎は解明されない。
生き残るための戦いも十分には描かれない。
生き延びようとする主人公たちは、しかし、
過去の亡霊に囚われて闇に吸い込まれていく。
それもやむを得なくには、どうしても見えない。
罠だと知りながら飛び込み、周りの人々を危険に巻き込む行為にしか見えない。


もしかしたら、製作サイドには別な意図があったのかもしれない。
登場人物たちの名前からは、もしかしたら、
聖書に関連した物語を隠喩した可能性もある。
ローズマリーが赤ちゃんを探すとか、
ヘイデン・クリステンセン演じる男がルークというのも、
他の映画を連想させる。
しかし、そんなことを深く考察させようとする雰囲気も感じられない。

あるいは暗闇の怖さを表現したかったのかもしれない。
けれど消え去ることの怖さはあまり感じられなかった。
自身の存在が消滅してしまうということの怖さが、
上手に表現できていなかったように感じられる。

存在することにこだわり生き抜こうとした人々。
しかし、愛する人々が呼ぶ声に自らの存在しようとする意思さえ忘れてしまう。
人は弱いということなのかもしれないが、
どうしても、愚かしいと感じてしまう。
多分、生前の彼らの生活、親しい人々との関係を、
描いていなかったからなのだろう。

ちょっとケチばかり付けてしまった、とても残念な映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1169 / タイトル ら行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.