2014.04.03.Thu / 21:03 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






もし、バァンパイヤが現代に生息しているとしたら、、
そんな視点で描かれていた映画。
ただ、そこは、ジム・ジャームッシュ監督。
彼らの生態を、豪華でオシャレ、時に美しく、しかし、
どこかシニカルに描いている。

闇の中といえども、永遠を生きている彼ら。
芸術的センスに秀でて、孤高の存在といえども、腹は減る。
他の生き物から、その命を搾取しなければ生きながらえない。
永い時を生きて、死にたいと考えていても、
彼らにとっても、それはどこか浮世離れした妄想や逃避なのだろう。
実際に死に直面したときには生を選ぶ。

とてもオシャレな映画、しかし、
とてもシニカルに感じられた映画。





もし、バァンパイヤが現代に生きていたとしたら、、

警察を恐れて簡単には人を襲えない。
けれど、世の中は便利になり、
全ては金が解決してくれる。
暗闇にしか生きることはできない。
けれど、闇の中でなら行きたい場所に行くことは可能。
全ては金が解決してくれる。

はびこっている人類の文化。
それは、貴重で価値がある才能を駆逐して、
偽者ばかりが流行る文化。
永い歴史を生きてきた彼らならば、
人類の所業に嫌気が、さしていることだろう。



バァンパイヤのカップル、アダムとイヴ。
とても豪華で優雅、オシャレに生きている夫婦。
なぜ二人が離れて暮らしているのか、それは分からない。
多分、永遠を生きていれば気の向くままに住む場所を決められるからなのだろう。
いつまでも同じ場所、同じ人を選ぶ必要も無い。

アダムが頼んだ木でできた弾丸。
あまりに永い時を生きてきた彼は、今は死にたがっている。
けれど実際には行動には移さない。
はびこる人類に嫌気が差して憂鬱に囚われても、
それだけで死を選ぶことはしない。
いつでも簡単に死ねるということが安心感につながっているのだろう。

三度も結婚式を挙げた夫婦なのに今でも仲が良い。
それが彼らの離れている理由かもしれない。
好きな時に一緒にいて、好きな時に別々に暮らす。
それが彼らの仲の良さの理由かもしれない。


イヴの妹であるエヴァ。
とても破天荒で欲望のままに行動する女性。
演じるのは、ミア・ワシコウスカさん。
ソファーに座るときの足の角度など、とてもチャーミング。

自分たちの正体は隠さなければならない。
けれど、エヴァの短絡的な行動が、アダムとイヴから住む場所を奪ってしまう。
エヴァがアダムとイブを楽園から追放する、というのは、とても意味深。

安住の地を追われたアダムとイヴ。
血を得られる方法までも失われてしまった。
もはや、これまで。いったい何をすれば良いのだろうか?
最後のプレゼントとして購入したギター。
そして、彼らは死を選ぶように感じられた。
それが潔い生き方であるし、美しくも上品である。
何よりも、彼らは現代にはびこっている人類に嫌気が差している。
人類を憂鬱にさえ感じている。

けれど最後に目の前に現れたカップル。
生きるために彼らを襲うアダムとイヴ。
人類を蔑んでいても、やることはあまり変わらない。
そして、バァンパイヤといえどもエヴァのように、
人が創り出した下品な文明を楽しく感じる存在もいる。

現代に生きるバァンパイヤのカップル。
優雅でオシャレ、憂鬱とけだるさの中で生きている。
けれど、彼らも生き物。
とてもオシャレな映画、しかし、
とてもシニカルに感じられた映画。


* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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