水の中のつぼみ  
2014.07.24.Thu / 21:55 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






異性の眼、同性のやっかみ、世間へのコンプレックス。
様々な外圧にさらされる少女たちの性。

友人と世間の眼に負けて、ろくでもない男に処女を奪われた女の子。
しかし、唇は守り通した。

同性の眼に負けて処女を失った女の子。
しかし、異性との最後の一線は越えなかった。

憧れの同性に唇を捧げた女の子。
けれど、それは思っていた以上の喜びは、もたらすことがなかった。
もしかしたら、彼女だけは大切なものを失ったのかもしれない。
それが大切なものではないと、わかったことで。


様々な外圧によって、自分のことを大切に扱えない女の子たち。
多くのものを失ってしまい、
けれど、最後の一線は守ったのだろう。
失うことを恐れてはいないように見えて、しかし、
本心では恐れているのだろう。

失うことの痛み、思わず守ってしまうことの切なさ。
そんな女の子たちの性が悲しく感じられた映画。




偶然眼にしたシンクロナイズで同性に憧れ以上の感情を抱いてしまった女の子、マリー。
本当は奥手、けれど周りの眼を気にして派手に振舞う女の子、フロリアーヌ。
偶然か故意なのか、異性に裸を見られたことで恋を意識し始めた女の子、アンヌ。

失うことを心の底では恐れている。
けれど、周りの眼、コンプレックスや風評。
だから、失うことを選択してしまう。
それでも、守りたいものの為に最後の一線は越えないのだろう。
失うことを選んでも、恐れや不安、自分を守りたいという気持ちが、
彼女たちに最後の一線を越えさせないのだろう。

男に体を許さなかったフロリアーヌ。
体を許しても唇は守り通したアンヌ。


憧れていたフロリアーヌと最後にはキスをしたマリー。
憧れた相手、そして親密になり、秘密も共有できた。
フロリアーヌの思わせぶりな言動、しかし、一方通行で叶う事の無い愛情。
それがとても切なく見える。

多分、マリーの気持ちにフロリアーヌは気づいていたのだろう。
その上で利用していたのだろう。
男との逢引のためだけでなく、
自分を理解してくれる存在として。
親密に語り合った二人。
けれど、それは愛情はおろか友情にすら届かなかったのが痛い。

キスをしてみても憧れていたものを手に入れたわけではなかったマリー。
そして、フロリアーヌの本心に気づいてしまったのだろう。
永遠に届かない片思い。それを実感してしまったのだろう。
そして、自分の憧れの正体についても分かってしまったのだろう。

夜のプールの中に入ったマリーとアンヌ。
恋をしたい、愛されたい、けれど二人の思いは、まだ届かない。
けれど、多くを失いながらも、いつかはたどり着けるのかもしれない。


失うことの痛み、思わず守ってしまうことの切なさ。
そんな女の子たちの性が悲しく感じられた映画。



* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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