チョコレートドーナツ  
2014.08.21.Thu / 11:37 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






法の救いから、こぼれ落ちてしまった少年。
世間の偏見にさらされるゲイのカップル。
本当は家族として暮らしたい。
けれど、彼らの邪魔をする偏見や差別。

法に携わる人間でさえ偏見に囚われている。
彼らは、異端というだけでゲイを社会から排除したいのだろう。


本当は何が最善の選択なのか?
それを見極めるのは難しいのかもしれない。
法や表面的な判断、世間の常識では見極めることは困難だ。


本物の愛情が他人同士の間に芽生えることは可能である。
逆に、あるべき場所に存在しないことも、よくある話しなのだ。
しかし、それを外から見極めることはむずかしい。
だからこそ、このような映画には意義があるのだろう。


自身の人生を変えることは難しく、しかし実際は容易なのだ。
奪われてしまった少年の未来。
けれど、自分自身を取り戻した彼ら。
志や理想だけでは難しいのかもしれない。
けれど、愛する人達がいれば、それは、容易なのだろう。

彼らの深い愛情が自身の人生をも変えてゆく。
その気になれば私たちにも、そんな愛情は持つことができるのだろう。


法や偏見に邪魔をされた。不可能だと躊躇した。
けれど諦めずに求め続けた。
そんな彼らの愛情の深さがとても心地よく感じられる映画。






舞台で歌を歌っている男、ルディ。
地方検事として働いている男、ポール。
育児放棄の母親に見捨てられた少年、マルコ。
ルディの愛情に導かれ家族として暮らし始める三人。
各人が自分たちの生活を持っている。
だから、マルコの面倒を見るのはとても大変だと、躊躇するはずだ。
けれど、ルディは、ひるまない。
まっすぐに、親からも社会からも捨てられてしまった少年に愛情を注ぐ。
だらかだのだろう、ポールも自分の立場を超えて彼らを助けようと考えたのだろう。

昔は社会を変えたかったポール。
しかし、検事という組織の大きな歯車に取り込まれ、ままならないでいる。
志や夢だけでは難しかったのかもしれない。
けれど、愛する家族の為ならば、人生を変えられるのだろう。
自分が欲していた人生へと。


普通に考えれば子供は親と暮らすことが望ましい。
けれど、親以上の愛情を注ぐことができる人々がいたのならば、、、
マルコの学校の先生には、それがわかっていた。
マルコやルディにインタビューをした家庭局の女性も同様だ。
けれど、現実を理解するには視野が遠すぎる判事。
偏見に囚われている検事たち。
彼れが、マルコ少年から本当の幸せを奪ってしまう。

自分の家ができたと泣いて喜んだマルコ。
それを抱きしめるルディ。そして、見守るポール。
だからこそ、最後までマルコは自分の家としてルディとポールを探し続けたのだろう。
マルコ少年の最後が本当に切ない。

けれど、自らの夢を追いかけ始めたルディ。
ポールは、社会的弱者のための戦いを始めるだろう。
失われてしまった、けれど、愛情は彼ら自身の心に残り、
新しい明日を切り開いていくのだろう。

法や偏見に邪魔をされた。不可能だと躊躇した。
けれど諦めずに求め続けた。
そんな彼らの愛情の深さがとても心地よく感じられる映画。



* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1214 / タイトル た行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こんにちは!
珍しくスポンサーサイトが出てますよ。
最近は映画をなかなかご覧になれてないのかな。
私も同じですけど(^^;

何が最善の選択なのか、難しい見極めをするために
裁判をしていろいろな証言を得たし、
彼らの愛情深い人間性も見えてきたのに、
あの判決は本当に残念でした。

でも悲しいだけの物語じゃなく、
2人が前を向いて進む姿もありましたね。
ポールはきっと社会的弱者のために戦っていくでしょうね。
いつまでも余韻の残る作品でした。

2015.02.23.Mon / 17:46 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん。こんばんわ。

海外からアクセスしたら、疑惑のアクセスあり、
ってことでアカウントがロックされてしまい、
しばらく更新できませんでした。
まあ、忙しかったから、というのもありますが、、、、

こういう映画を見て思うのは、
当事者ならば実情が分るのに、
外部からだと見えにくいということです。
例えば、うわべだけで、この映画の出来事だけをニュースで知ると、
ゲイのカップルが難病の少年を育てるというのは、
報道の方法により美談にもなれば、興味本位の話にもなるし、
真実を見極めるのは難しいのではないかな、と感じてます。
ただ、YANさんのおっしゃるとおり、
裁判をしていろいろな証言を得ているにもかかわらず、
最後は偏見で判決が下ってしまうのは、許せませんね。
そういうことを失くすためにも、通り一遍の見方ではなく、
真実を確かめ見極めることが大事だとは思いますが、
外部からは難しいのかも、っと思いました。
映画の話からそれてしまい、すいません。

それじゃ、また。

2015.02.23.Mon / 23:30 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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