TOMORROW 明日  
2014.10.30.Thu / 14:27 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






明日にあったはずのもの。
希望、夢、幸せ、悩み、苦しみ。
それらを戦争は一瞬にして奪ってしまう。

戦時下という特殊な状況におかれても、
その悲惨さに負けずに日々を暮らしてきた人々。
彼らの何気ない日常生活が愛おしく感じられる映画。
そして、戦争に対する静かな怒りを感じる映画。



テーマ有きの映画なので、
作為的に見えてしまう映画でもあるが、
それでも女優陣の演技は素晴らしい。
桃井さんのお産と赤ちゃんを見つめる眼差しのやさしさ。
南果歩さんのしとやかさ。
仙道敦子さんの潔癖さと隠された情熱の激しさ。
いずれも素晴らしかった。
そんな彼女たちの演技も堪能できる映画。

長崎、昭和20年8月8日。
明日には原爆が投下され、
この街は焼かれ、多くの人は命を落とす。
そんな運命が待っている。
見ている我々は、それを知っている。
けれど、彼らは知らない。
だからこそ、なんの疑いもなく明日が来ることを信じている彼らを、
見ているのがとても切ない。

カレンダーをめくる。
お弁当を明日渡す約束をする。
明日以降食べようと小豆を大切に取って置く。
明日一緒に帰ろうという会話。
語られる将来の夢、希望、夢、心配事。
彼らにとって、それらは特に深い意味もない。
しかし、明日の運命を知っていれば、
それらは深く心に突き刺さる。

今日できることは今日中に済ませておかないと。
悪いことばかり続くわけは無い、良いことがある日も来る。
いつでも良い、明日でも、明後日でも。まだ時間は沢山ある。
そうして、過酷な今を懸命に生き抜こうとした人々。
それが、愛おしくも哀しい。

戦争に対する静かな怒りを感じる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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