きみはいい子  
2015.08.13.Thu / 18:38 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






意志疎通が難しい、とても厄介な子供という存在。
注意散漫で直ぐに失敗をする。
言っても言っても聞かない。
決して思い通りには成らない。
そして、他人に迷惑を掛ければ、
それは、みんな保護者の責任。
それでも、子供はみんな、いい子。

憎しみは自分に跳ね返リ、
自己嫌悪となって自らを苦しめる。
愛情は皆に広がり、
皆が幸せな気分になれる。
抱きしめ、抱きしめられると、
心が軽くなる。


家庭内暴力。
校内でのいじめ。
モンスターペアレンツ。
それらに解決方法は簡単には見つからない。
なにをしたら良いのかすら、わからない。
それでも、走る。
一生懸命、自分に出来ることをする。
助けたい命の為に。
きっと、それが大切なことなのだ。
最後に魅せた教師の走りが、
きっと、子供たちの心と未来を明るく照らすだろう。

様々なテーマを抱えた映画。
しかし、最後に見せた若き教師の覚悟が光る映画。




夫は単身赴任。
娘と二人だけで暮らしている水木さん。
思い通りにならない娘。
言っても言っても失敗をして他人に迷惑を掛ける。
怒鳴りつけては泣きじゃくる娘を前にして、
自己嫌悪に陥ってしまう。
分っていても止められない。
なぜなら、自分自身を認めてもらった経験が希薄だから。
しかし、まだ、救いはある。
娘は、まだ自分を好いていてくれている。
障害を持つ弘也くん。
障害ゆえなのかも知れないが、とても礼儀正しい男の子。
時に思いがけないことが起こるとカンシャクを起こす。
けれど、時間を掛ければ落ち着くことも出来る。
鍵を無くしてカンシャクを起こし、
しかし近所のお婆さんに助けられる。
お婆さんにとっては、弘也くんは、とてもいい子。

弘也くんが褒められて涙を流すお母さん。
人に褒められること、認めてもらうことは、
とても幸せなことであり、大切なことなのだ。


弘也くんも水木さんの娘も、本当は、いい子。
余裕が無くなった社会。育児に参加する人の激減。
そんなことが、この子供たちを問題児にしているのかもしれない。
社会に、もっと余裕があれば、この子達は、いい子なのだ。



小学校の新米教師、岡野。
生徒にはなめられる。モンスターペアレンツの扱いも下手。
けれど、生徒たちに対する愛情を沢山持った教師。

教育に疲れて姉の息子に癒される。
抱きしめ、抱きしめられると、心が軽くなる。
それは、子供たちにも経験させてあげたい気分。

その経験を語る子供たちの表情が、
とても自然で豊か、説得力に満ちている。
きっと、実際に経験させたのだろう。



岡野の教え子である、金田くん。
彼も、とても、いい子。
しかし、父親に虐待されている少年。

果たして金田くんの為に何が出来るのか?
学校教育の限界。
親から離れられない子供。
理不尽で身勝手な親。
解決の糸口すら、無いように思える。

金田くんは、いつも校舎で5時になるまで過ごしていた。
なぜなら、父親が帰ってくるなといっていたから。
鉄棒から見つめていたのは校舎の時計。
金田くんは、どんな気持ちで時計を眺めていたのだろうか?


教室に広がっている笑顔。
弘也くんも、弘也くんのお母さんも、お婆さんまでも、
本当に楽しそう。幸せそう。
ならば、金田くんも笑顔にすることが出来るかもしれない。


解決方法は簡単には見つからないだろう。
あの親を前にしては、絶望的とも思える。
それでも走る。行く先に暗闇があっても。
一生懸命、自分に出来ることをする。助けたい命の為に。
きっと、それが大切なことなのだ。
最後に魅せた教師の走りが、
きっと、子供たちの心と未来を明るく照らすだろう。

様々なテーマを抱えた映画。
しかし、最後に見せた若き教師の覚悟が光る映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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