インターステラー  
2015.09.10.Thu / 21:00 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






宇宙を旅する者たちの圧倒的な孤独。

通信を受け取っても、
それは何十年も前に発信されたもの。
自分は若いままに、
地球に残された知人は年老いて死んでゆく。

時間の壁を乗り越えられない人類にとっては、
時間の隔たりと空間の隔たりは絶対的な存在。
今の科学がどんなに進歩しても乗り越えられそうに無い。

けれど、いつの日か人類は時間の壁さえも飛び越えるだろう。
孤独に耐える勇気と、
絶望に耐える愛情によって。

人類未踏の地を目指す、
人類の持つ無限の可能性を感じさせてくれる映画。


すこし展開が大雑把で強引な映画。
科学的にも首を傾げたくなる箇所はある。
5次元空間の描写はありきたりに感じられたし、
クーパーを導いた存在の正体や、
ゴーストの正体にも、ああ、なるほど、という感想は湧かなかった。
それでも宇宙の圧倒的な絶望感はひしひしと感じられる。
そこに挑まなければならない人々の孤独と勇気も。



地球環境の変貌にともない、徐々に滅亡に向かっている人類。
人類を滅亡から救う為、遥か彼方の星を目指す男、クーパー。
しかし、それは絶望への旅路。

人類が移住出来る可能性を秘めた星。
しかし、それは遥か彼方。
そこに、たどり着くだけでも何十年という月日が掛かる。

通信を光の速度で送っても届くのは何十年先。
逆に届いた通信は何十年も過去のもの。

時の流れは平等ではない。同じように時間は経過しない。
地球での何十年はブラックホールの傍なら数時間。
地球に残した親しい人々は自分より早く年老いて死んでいく。

人類を救うことは出来るのか?
しかし、実は出発前に答えは出てしまっている。
地球に残された人々は地球と共に滅びるしかない。

クーパーには知らされてはいなかった。
だか、この旅は絶望と孤独に向かっての旅。
しかし、それでもクーパーたちを送り出す人々。
絶望を手を拱いて待つのではない。
少しでも可能性があるのなら、
人類という種を宇宙のどこかに残すことができるのなら、
穏やかな夜に身を任せるな。
老いても怒りを燃やせ。
終わり行く日に。

そして、その行為自身が新しい希望を生み出す。

人類にとって時間とは絶対的な存在。
それを操ることはもちろんのこと、超えることも出来そうにない。
なぜなら人類は三次元の世界に生きてきたから。
新しい次元を超えることなど、人類の想像力を遥かに超えている。
けれど、諦めずに人類に重力を操るためのデータを持ち帰ったクーパー。
娘を助ける為に、孤独と絶望に耐えた結果なのだろう。


過去はやり直せない。
けれど、時間をも人類はいつか越えることが出来るだろう。
今は未踏の地であっても、未来においては、
そこは誰もが行くことができる平凡な地に変わるかもしれない。
人類未踏の地を目指す、
人の持つ無限の可能性を感じさせてくれる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1292 / タイトル あ行 /  comments(2)  /  trackbacks(1) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY
- from YAN -

ヤンさん、こちらにも。

そうですね、宇宙での孤独と絶望は計り知れないものがありましたね。
ものすごくスケールが大きくて専門的情報もあって
面白かった事は面白かったんだけど、
理解不足でモヤモヤが残りました。(^^;

不可能を可能にする要素の一つに愛があると
言いたいのかな~と思いました。
ヤンさんの仰るように勇気もその一つですね。

ブランド教授の語った詩が印象的でした。

2015.09.15.Tue / 15:10 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

YANさん、こちらにもありがとうございます。

不可能を可能にする力。
愛情や勇気、諦めない気持ちなのでしょうね。
滅亡に絶望して、その身を任せるな、という、
ランド教授の語った詩の意味が、
映画の物語が進むにつれてわかってくるというのも、
面白かったのですが、
ちょっと荒っぽい映画でもありました。

それじゃ、また。

2015.09.16.Wed / 23:31 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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ひじょーに面白かったけど、どうも腑に落ちない部分もあって 感動するまではいかなかった・・・ INTERSTELLAR 監督:クリストファー・ノーラン 製作:2014年 アメリカ 上映時間:169分 出演:*マシュー・マコノヒー *アン・ハサウェイ *ジェシカ・チャステイン *マイケル・ケイン *マッケンジー・フォイ *マット・デイモン 必ず、帰って来る。 それ...
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