ロマンス  
2015.12.10.Thu / 22:27 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






過去から逃げていた女性と、
現実から逃げていた男性。

そんな二人が不思議な縁で出会い旅を共にする。
何が起こったわけではないが、
彼らの心の中では何かが変わったはず。

けれど、対照的な道を歩き始める二人。
男性は逃げ続け、
女性は覚悟を決めて向き合う。

果たして二人の行く末はどうなのだろうか?
迷った分だけ人は幸せに成れるのではないのだろうか?
だから、二人とも幸せになって欲しい。
そんな不思議な気分にさせられる映画。


大島優子さんと大倉孝二さんの会話が、
雰囲気があって、とても可笑しい。
二人の掛け合いも楽しめる映画。




仕事は出来るが男を見る目がなさそうな女性、鉢子。
箱根ロマンスカーで、車内販売を勤めている女性。
とても軽くておしゃべりな、桜庭。
映画プロデューサーなのに、とてもそうは見えない男。

不思議で最悪の出会いをした二人。


離婚してしまった母親。
その母親の為に辛い思いをした鉢子。
しかし、それ以上に鉢子は、
自分自身を大切にしない母親を見ているのが辛かったように感じた。
不幸になるのが分っているのに、父親と別れ、
不幸になるのが分っているのに、ろくでもない男と付き合う。
そして母親は未だに父親のことが好きなのだろう。
母親を愛してはいる。けれど今の彼女の不幸は自業自得。
助けたい、けれど、助けられない。だから、
鉢子は、母親を、冷めた目で見ていたのだろう。

しかし、鉢子の男を見る目も母親譲りなのかもしれない。


映画創りに失敗して多額な借金を抱えてしまった。
映画を成功させ、出て行った妻と娘とよりを戻せるはずだったのに、、
けれど、
映画を創っている間は、もう創りたくはない。
しかし終わってみると、また創りたくなる。
桜庭は心底映画創りが好きなのだろう。
そんな桜庭に同じ想いを抱えた人が援助してくれた。
しかし、その想いを裏切ってしまった桜庭。

その人の映画への情熱だけではなく、
自身の映画への情熱をも合わせて裏切る形となってしまったと感じたのだろう。


最低の男と最低の女がホテルで抱き合う。
しかし、寸でのところで、最低に落ちるのを留まる。
一夜限りの出会いであるならば最低に落ちても構わなかったはずだった。
けれど、桜庭には守りたいものがあったのだろう。
今日の出会い。楽しかった思い出。そして、自分自身と鉢子自身。
その気持ちは鉢子にも伝わったのだろう。


旅を終えて分かれた二人。
けれど二人の歩み始めた道は対照的だ。

交番を前にして自首しようとした桜庭。
しかし、機会を逸して、素通りする。
けれど、これは現実から逃げたのだろう。
本当に自首するつもりならば機会を逸しても待つはずなのだ。
行く当てもない桜庭。
何とかなるだろうというお気楽気分のように見えて、
不安が心の底に燻っているようにも感じられた。


母親のように見えた乗客を前にして、
しかし、彼女に向き合うことを決めた鉢子。
もし乗客が母親だったのなら、どんな話をするのだろうか?
二人関係は、今度は上手く行くのだろうか?
しかし、この時の鉢子の笑顔が、とても素敵に見えた。


対照的な道を歩み始めた二人、けれど二人の行く末は描かれない。
しかし、人は思い迷った分だけ、幸せに成れるのではないのだろうか?
だから、二人とも幸せになって欲しい。
そんな不思議な気分にさせられる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1315 / タイトル ら行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.