ローマの休日
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決して汚してはいけない
清くて尊いものがある
名画はいつまでも名画であり、
妖精は永遠に妖精たりえる。
そんな言葉が実感できる映画です。
本当かどうかは分かりませんが、
この映画に登場するローマという町は、
とてもやさしく、暖かに感じました。
この町ではよそ者であるはずのアン女王を、
ローマという町は、とても気さくで、陽気に迎え入れてくれます。
商売とはいえ、だれもが気さくに声をかけて来ます。
お金がなくても、一厘の花をくれた花屋さん。
彼女の髪を切った理容師のマルコ。
偽りの結婚式なのに、快く祝福してくれた町の人々。
この町では、誰もが人生を楽しんでいるように感じました。
一攫千金を目論んだチンケな新聞記者、ブラッドレー。
しかし、彼は最後には気づいたのだと思います。
人の心の中には、決して汚してはいけない
清くて尊いものがあることを。
「台所つきの家に引っ越さなくては、」
たわいのない会話の中に、本音では彼女に留まって欲しい気持ちが現れます。
「もう、いかなくてはならないわ。」
そして、
「決して振り返らないで。私もそうするわ。」
自分の正体を知られたくはない気持ちもあるとは思いますが、
これは自分に言い聞かせた言葉だと感じました。
そして、字幕では簡略化されていましたが、
「我が王室と祖国、国民への努めを十分認識していなければ、
今夜ここへは戻ってはこなかったでしょう。いいえ、二度とです。」
悲しい別れを経て、彼女が真に王女となった瞬間です。
ブラッドレーが気づいた清くて尊いもの。
それは、彼女の外見の美しさだけではありません。
人と人との信頼を信じようとする彼女の気持ちであり、
その信頼を裏切らなかった彼の心なのです。
確かにこの映画は、恋愛的には悲劇的なラストシーンを迎えます。
しかし、自分たちの良心を守りきった二人にとっては、
自分たちの人生に勝利したラストであったとも思います。
だからこそ、この映画は美しい。
そしてアン王女の「ローマ」という言葉。
それは、抑えても抑えきれない、永遠の一日に対する万感たる想い。
やさしく陽気に迎え入れえくれたローマという町への想い。
宮廷では二度とできそうにない貴重な体験への想い。
かなわぬ恋への想い。
自分の信頼に答えてくれた人々への想い。
すべてがこめられた、まさに万感なる想い。
まさにあふれ出てくるように発せられるこのセリフ。
オードリーの表情が本当にすばらしかった。
- [2001/12/31 23:49]
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