カラフル  
2016.03.31.Thu / 21:40 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






自分は可哀想で悲惨な人生を送っていた。
そう思っていた。

人は嘘つきで平気で他人を欺く。
そう思っていた。

けれど違うのだ。

自分は多くの人に愛され大切にされていた。
そして、友達を作ることもできるのだ。

時に人は嘘をつき、他人を欺く。
しかし、そのことで悩み、苦しみ、後悔しているのだ。

純粋故に思い込みが激しかった。
だから見えなかった本当の他人の姿。
それに気付いて新しい人生を歩み始めた少年。
人に対する優しさを感じさせてくれる映画。


ただ、物語の設定と言わんとすることが
上手にかみ合っていないように感じられた、
そこが残念な映画。

下町の風景や玉川電鉄の跡、釣りで行った渓谷。
皆、とても美しくて癒される。
そして、一つ一つのシーンがとても繊細。
とても丁寧に作られた映画。




虐められっこで、友達も居ない。
母親は不倫。好きな女の子は売春をしている。
とても悲惨な生活を送っている少年、真。
自殺をして自分の人生を終わらせてしまった。
けれど運良く戻ってくることが出来た真。
それは、自分の魂が自分自身に戻れたということを知らずに。


再び始めた新しい人生。
けれど感じることは同じこと。
母親への怒り。学校での孤独。
想いを寄せていた後輩への失恋。

しかし真に転機が訪れる。
新しくできた友達が学生生活の楽しさを教えてくれた。
後輩の悩み、苦しみが、人の多様性を教えてくれた。
自分を見つめてくれた女の子が、
自分は一人ではないことを教えてくれた。

本当は真も理解していたはずだ。
母親が如何に苦しみ後悔していたかを。
それを見ぬふりをして一方的に拒否してきた。
しかし、後輩には言うことができた。
人は過ちを犯す。失敗もする。
そして、それ故に苦しむ。激しく後悔する。
どちらも自分。人は1つの色ではない。

とても純粋だった真。
純粋故に思い込みが激しかった。
だから見えなかった本当の他人の姿。
それに気付いて新しい人生を歩み始めた真。

人は過ちを犯し苦しむ。
しかし、それが人間なのだ。
そんなメッセージが心を軽くさせてくれる。
人に対する優しさを感じさせてくれる映画。


ただし、真が自分の過去を忘れて再び自分の人生を生きる、
というこの映画の設定が上手に生かされていないように感じられる。
自分の人生を過去を忘れた自分が客観的に眺め、
新しい発見をする、という展開が少ないからだ。
真にとっての転機は友人ができたことが大きいと思うし、
であるならば過去を忘れて再び自分の人生を生きるという設定は、
不要にすら感じられる。
むしろ、自殺が家族に与えた衝撃のほうが大きかったようにも見える。
そこが残念な映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1363 / タイトル か行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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