銀の匙  
2016.04.07.Thu / 15:10 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






現実はとても厳しくて、人生はまま成らない。
どんなに努力を重ねても、報われるとは限らない。
自然を相手にしているのであれば、
それはなおさらだ。

競争社会に負けて、
嫌気がさして逃避した少年。
しかし、再び、現実の厳しさに、
逃げずに立ち向かう。

体験して学ぶこと。
努力が報われない世界があること。
しかし挑み続けること。
そして、自分なりの答えを自分の力で見つけ出すこと。
自分が納得するまで。


自分の力で挑戦し続けた少年。
その少年の成長がまぶしく感じられた映画。


ただ、肝心の体験して学ぶ、ということを知る過程が、
若干端折られているのが残念に感じられる。
時間の関係上、原作の総てを描けないのでれば、
致し方ないのかもしれないが、、、



学力競争に負けてて嫌気がさし、逃げ出した八軒。
だからなのだろう。
努力が報われないことに過敏に反応する。
逃げ出すことを嫌がる。
そんなトラウマにも似た想いを抱えた少年。
新しく始まった高校生活。
しかし、八軒が選んだ高校は農業高校。
朝早くから起きての実習に面食らう八軒。


「経済動物に名前なんか付けて、情が移っても、
いずれは豚丼かなんかになるんだから」
クラスメートは皆、酪農家の子供。
だから、経済動物の意味を良く知っている。
けれど、これが初めての経験である八軒。
育てていれば情がどうしても移ってしまう。
割り切って目を背ければ楽なのだろう。
けれど今度は逃げない八軒。
アルバイトで稼いだ自分のお金。
そのお金で自分が丹精込めて育てた豚丼。
その肉を買って自分で料理して皆で美味しく食べる。
八軒の中で明確な答えが導けたのかは判らない。
感謝して食したとか、食べることで自分の一部になったとか、
そんな簡単なことではないのだろう。
けれど苦しみながらも逃げずに自ら選んだ方法で決着をつけた経験は、
机の上の学業だけからでは得られないものを八軒にもたらしたのだろう。


いがみ合っていた同級生の駒場は、自分の家の牧場が倒産してしまう。
家を継がなければならず、自分の夢を諦めていたアキ。
なんとかしてあげたい。
でも、どうしようもない現実。
それでも自分が出来ることを懸命にやり遂げようとする八軒。
それは徒労に終わるかもしれない。
無謀な試みなのかもしれない。
けれど、行動せずにはいられない。
仲間の為にも、自分の為にも。
そんな八軒に皆が惜しみなく協力する。
お肉のお礼は建前なのだろう。
自分の力で歩き始めた八軒を皆が応援したくなったのだろう。


体験して学ぶこと。
努力が報われない世界があること。
しかし挑み続けること。
そして、自分なりの答えを自分の力で見つけ出すこと。
自分が納得するまで。

自分の力で挑戦し続けた少年。
その少年の成長がまぶしく感じられた映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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