ザ・ベイ  
2016.04.28.Thu / 21:31 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






お祭りでにぎわうクラリッジ。
幸せに溢れたアメリカの田舎町が、
一夜にして、悲劇の街と成ってしまった。

これは、天災なのか、もしくは人災なのか?

映像に映し出される、とても幸せそうな人々。
しかし、彼らが迎えるであろう悲劇的な結末を、
知ってみるのと知らないで見るのとでは、
趣も変わってくる。
彼らはもう、救うことが出来ないからだ。

ファウンドフッテージ・スタイルではあるが、
様々な視点を上手に取り込んだ映画。


さまざまな魅力をもつ映画ではある。
けれど、気色悪さばかりが目立ってしまう。
ひたすらに気持ち悪い映画。





建国記念を祝う人々。
そんな華やかさに溢れたアメリカの田舎町、クラリッツ。
しかし、悲劇が、この街を襲う。
この悲劇の兆候を知っていたはずの市長。
そして、湾岸警備隊。
しかし、街の経済を優先させるあまり警告は鳴らされなかった。
縄張り意識の為なのか、無責任にも、
命懸けの報告は握りつぶされてしまった。
街が垂れ流した汚水により急激に成長を遂げた寄生虫。

であるならば、これは人災なのだろう。

けれど、その辺りの描き方が、
どうもぼんやりしているように感じられる。
人災ではあるが、誰か特定の人間が悪いわけではない。
責任は市長にあるのかもしれないが、
二人の科学者の死因を満足に調査しなかった為なのかもしれない。
もしくは垂れ流された汚水を黙認したためなのか、
放射性廃棄物の為なのかもしれない。


寄生虫が体の中を動き回り、
舌を食らい、体の外に飛び出してくる。
それは、とてもおぞましい光景。
けれど、ちょっとやりすぎという感も否めない。
気色悪さだけが深く心に刻み込まれてしまう。


様々な人々が残した記録を繋ぎ合わせて一本の映画に仕上げる。
これは、いままでのファウンドフッテージ・スタイルの様でいて、
新しいスタイルのようにも見える。


祭りでにぎわう街。
これから起こる悲劇を知らないで、日常に興じる人々。
ジャーナリスト気取りで呑気にも事件をレポートしているドナと、
仲間であるカメラマン。
人々を救おうと懸命の努力を続ける医師。
しかし、すでに彼らの運命は定まっている。
死んでしまう人、生き残っても悲惨な過去を背負い続ける人。
あの頃に戻って、すべてをやり直したい。
あの時に戻って、強く警告を発したい。
そんなドナの想いが強く伝わってくる。

死に逝く人々への後悔にも似た想い。
そんな想いに不思議な趣を感じざるを得ない映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1371 / タイトル さ行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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