007 スカイフォール  
2016.05.12.Thu / 22:02 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






信じていた上司に切り捨てられた男二人。
死の淵で辛酸を舐め、
上司に憎しみを募らせる。
けれど、男たちが取った行動は、
対照的だ。

肉体を酷使するほどのアクション。
ど派手なシーンの連続。
妖しい魅力に溢れた適役。
それらも印象的ではあるが、
人を信頼するということに想いを馳せられる映画。



映画の冒頭、奪われてしまった機密事項を取り戻すべく、
執念で敵を追い詰めるボンド。
しかし、Mの非情な指示により、
味方に撃たれ、川底に落ち、死んだことになってしまった。
九死に一生を得て復帰するものの、
致命傷による能力の劣化は絶望的。
しかし、Mの指示で任務に戻り、
敵と相対することになる。
けれど、この敵は正に自分自身であった。


「撃ちなさい!」
自らの任務遂行の途中で下される非情の命令。
これには、ボンドの命を切り捨てるという意味もあれば、
ボンドには機密情報を奪えないであろうという判断も含まれている。
少なくとも、ボンドは、そのように理解しただろう。
自分は信用されていないのだと。

そして相対する敵、シルヴァ。
彼もまた、組織の都合で、Mに非情にも切り捨てられた、元諜報部員。

二人が抱えるものは憎しみだけではない。
信頼と裏切りによる憎しみと愛情。
認めて欲しいが故の敵意。
そんな複雑な感情が二人には見て取れる。

けれど、シルヴァはMと敵対する行為を選択し、
ボンドはMを守る側につく。

理由は様々なのだろう。
一説には、Mはボンドの母親だったとか、
もしくは祖母であったから、
という説もあるらしい。
けれど、個人的には違うように思える。


公聴会で詰問されるM。
スパイのような男たちは、すでに過去の遺物であると。
けれどMは応える。
彼らのような男たちが国を救う英雄であると。

「撃ちなさい!」
この指令も、ボンドを信頼していないからではないのだろう。
もっとも確率の高いと思われる選択をしただけ。
それは現場もきっと理解し受け入れてくれるだろう。
そんな信頼があったればこその指令なのだろう。

再復帰の試験に不合格なボンドを現職復帰させたのも、
騙したわけではない。
ボンドを信じていたから、なのだろう。

そんな信頼関係があったからこそ、
ボンドは地獄の淵から蘇り、
再びMを守る側についたのだろう。

同じように見えたボンドとシルヴァ。
しかし、シルヴァとMの関係は単なる愛憎関係。
そして、ボンドとMの関係からは、プロとしての信頼関係を感じる。
境遇は同じでも心情はまったく違うのだろう。

肉体を酷使するほどのアクション。
ど派手なシーンの連続。
妖しい魅力に溢れた適役。
それらも印象的ではあるが、
人を信頼するということに想いを馳せられる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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