白鯨との闘い  
2016.05.16.Mon / 22:06 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






欲に目が眩み、窮地に陥り、
苦渋の決断をしなければならなかった男たち。

窮地に陥る前は反目していた。
しかし、おぞましい経験を経て、
共に生き残り、理解しあえたと感じていた男たち。

けれど、
その経験を経て悟ったことは人それぞれ。

他人の命を糧に生き延びた。
だから無益な殺生は出来なくなってしまった男。

自分たちを窮地に追い込んだ敵に憎しみを抱き、
大いなる自然に再び挑んだ男。

おぞましい経験を忘れられず、
苦しみ続けた男。

反捕鯨映画なのかもしれない。
しかし、それ以上に感じたこと。
自然からの搾取は思うがままと信じている人という生き物の欲望と驕り。
しかし、大自然に挑むことと厳しさ。
大自然の中で生き延びることの過酷さ。
我々は、自然と共に生き、
自然に生かされているのだろう。


自然の摂理の厳しさをひしひしと感じた映画。



捕鯨船の一等航海士、オーウェン・チェイス。
人望もあり、経験も豊富な一流の船の乗組員。
次の航海では船長になれるはずだった。
けれど、船長は名家の出のポラード。
チェイスにとっては面白くは無い。
反目する二人。だからこそ早く成果を上げて帰りたい。
その決断が思わぬ方向に乗組員たちの運命を導く。

船乗りは無駄なもの以外は決して捨てない。
それは生き延びることの厳しさ、過酷さ。
けれど生き延びるためには止むを得ない、苦渋の決断。


自分たちに苦渋の決断を強いたのは巨大な白鯨。
けれど、本当は欲に目が眩んで、
無謀な航海をしてしまった自分たち。


多くの仲間たちが望郷の念を胸に虚しく死んでいった。
自分たちが生き延びる為に。
そして白鯨に刺さったモリを見て、チェイスは悟ったのだろう。
白鯨は自分たちを殺そうとした。
けれど、元はと言えば殺そうと仕掛けたのは自分たち。
自分たち同様、仲間を守り、生き延びようとした結果なのだ。
そして、今、白鯨を倒しても、その命は無駄に散るだけ。
だから、チェイスはモリを撃たなかったのだろう。
そして、さらなる命の犠牲を払わない為に、
真実を告白することを強く望んだのだろう。


船長のポラードにとっては、
白鯨は仲間を死に追いやった憎むべき敵。
大自然は屈服させるべき敵なのだろう。
だからこそ、再び戦いを挑み、
散っていったのだろう。


初めての航海で過酷な経験をしてしまったトーマス。
心の整理が出来ないまま、苦しみ、初老を迎えてしまう。
しかし、他人に告白することで救われる。
こんな自分を、まだ愛してくれている妻。
そんな存在に救われる。

自然からの搾取は思うがままと信じている人という生き物の欲望と驕り。
しかし、大自然に挑むことと厳しさ。
大自然の中で生き延びることの過酷さ。
我々は、自然と共に生き、
自然に生かされているのだろう。


自然の摂理の厳しさをひしひしと感じた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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