2016.06.09.Thu / 21:02 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






児童虐待を繰り返す神父。
それを隠蔽してしまう教会。
そして繰り返されてしまう悲劇。
決して癒されることの無い被害者の心の傷。

そんな衝撃的な事件を描いた映画なのかもしれない。
けれど、一番に印象に残ったのは、
過去に犯してしまった過ちを、
しかし、今、正そうとする男の執念。

忙しさのあまり、
新しい配属先故に、
見過ごしてしまった大きな事件。
スクープよりも重要なのは、
今こそ、この負の連鎖を止めること。
それが、自分が犯してしまったミスへの償い。

そんな男の執念に魅せられた映画。



ボストン・グローブの記者、ウォルター・ロビンソン。
取材チーム、スポットライトのリーダーを勤める男。
新任の編集長から新しい仕事が依頼される。
それは、児童虐待の神父を取材すること。
しかし、取材を通じて暴かれていく衝撃的な事実。

児童虐待を犯していたのは、この神父だけではなかった。
しかも、この過ちは正されることもなく、組織的に隠蔽され、
結果として、長い間、習慣的に行われていたこと。

神に仕える者が自身の立場を利用し、
社会的弱者に狙いを定めて、犯していく。

未だに心の傷が癒えない被害者たち。
今自分たちが無事でいられるのは、ただ単に幸運だから。


しかし、取材を進めていくうちに記者たちが感じる違和感。
確かに膨大な量の情報を根気良く整理した記者たちの功績は大きい。
しかし情報の入手は、秘守義務や法に阻まれていたとはいえ、
それほど困難な印象は持てなかった。
その殆どが、実は公になっていたり、
事前に新聞社に持ち込まれていたものばかりだから。
だから記者たちは感じたのだろう。
すでに誰かが記事を書いた事件を追っているようだ、とか、
なぜ、持ち込まれた情報に基づき、誰も取材をしなかったのか。


多くの人々が、この現状を憂い、新聞社に事実をリークした。
裁判書に文章として提出した者も居た。
けれど、それらは総てが点であり、繋がる事は無かった。
なぜなら、記者たちが見過ごしていたから。
それは、なぜ?

そんな率直な疑問を問いかけるマイク。
過去に埋め草として記載された記事を見つけたサーシャ。
しかし、ウォルターは、それ以前から理由を知っていたのだろう。
自分が見過ごしてしまったという事実を。

だからこそ、ウォルターは拘ったのだ。
一神父を糾弾するのではなく、組織を告発しなければ、、、
でなければ、この悲劇は止まらない。
「俺たちが止めるんだ。」
ウォルターが親友の弁護士に放った、この台詞には、
ウォルターの後悔による苦しみと、強い決意が感じられる。


忙しさのあまり、
新しい配属先故に、
見過ごしてしまった大きな事件。
スクープよりも重要なのは、
今こそ、この負の連鎖を止めること。
それが、自分が犯してしまったミスへの償い。

そんな男の執念に魅せられた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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