雨月物語  
2016.08.25.Thu / 20:42 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






ただ、家族の幸せを願っただけだった。
しかし、欲望に我を忘れる男たち。

人が持つ飽くなき欲望が悪いのか。
人を変えてしまう戦争が悪いのか。
男と女の違い故なのか?

人は大切なものを失わなければ、
本当に大切なことに気づかないのか?

人の愚かさが身にしみる映画。


霧や、光と影の使い方が絶妙。
白黒なのに、とても美しい。
京マチ子さんの艶やかさ、妖しさ。
それらも堪能できる映画。



琵琶湖の湖岸で平穏に暮らしていた、源十郎。
しかし、戦争が始まる。
そして、街に出れば一角千金の機会があった。
お金を得れば家族が幸せになる。
今まで買いたくても買えなかった美しい着物。
モノが人の心を幸せにしてくれる。
それは確かに正しいのかもしれない。
けれど、本当に人を幸せにしているのは、
モノに込められた心なのだろう。
源十郎の妻、宮木が喜んだのも、源十郎の優しさが嬉しかったから。
しかし、欲望に取り付かれた源十郎は、
戦争の最中、命の危険も顧みず、陶器を創り続ける。
金を得ることは目的ではなく幸せになるための手段でしかなかったはず。
しかし、金を得ることが総てとなってしまった源十朗。
家族や自分の命の心配よりは陶器の出来に心を奪われてしまう。

街に出て家族のことを忘れ、魔性の色香に取り込まれてしまった。
街に出る前から、本当の幸せを見失っていた源十朗が、
取り込まれてしまうのは、必然であったのだろう。
家族を見失っていれば、あの世に引き込まれてしまうのは、
当然の成り行きだったのだろう。


源十郎の弟であり、侍になりたいと願っている、藤兵衛。
しかし、自分が出世を目指している間に妻が犠牲となってしまった。
哀れな妻の姿を見て、眼を覚ました藤兵衛。


これらは、
人が持つ飽くなき欲望が悪いのか。
人を変えてしまう戦争が悪いのか。
現状に満足できず更なるものを欲してしまう男と、
平穏に暮らすことができることの価値を知る女の違い故なのか?


人は大切なものを失わなければ、
本当に大切なことに気づかないのか?
人の愚かさが身にしみる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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