天空の蜂  
2016.09.01.Thu / 19:31 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






正体不明の犯人に乗っ取られ、
稼働中の高速増殖炉の上空でホバリングを続ける大型ヘリ。
少年一人と洗濯機ほどの大きさの爆薬を搭載し、
燃料が切れたら原子炉にまっさかさまに墜落。
そして日本の半分は人が住めない死の土地に。


いままで私たちは様々な危険性を無視し、
その利便性のみを享受し続けてきた。
無知故に知らなかったというよりは、
知ろうとしなかったであろうし、
知らされても来なかった。

だからといって日本人は救われない民族なのか?
危険性が現実と成らなければ目覚めない民族なのか?

少年を助ける為に奮闘する自衛隊員。
高速増殖炉を守る為、現場に残り続けた職員。
僅かな可能性に懸けヘリの落下方向を変えようとした技術者。

ただ、全体が散漫になりすぎて、上手く繋がって行かない。
提起された問題の大きさだけが心に残ってしまう。
それが目的なのかもしれないが、すこし残念な映画。


本木雅弘さんと江口洋介さんの初競演ということなのだが、
どちらかと言えば、
本木雅弘さんと綾野剛さんの競演シーンが、
緊張感溢れる素晴らしいシーンという印象を持った映画。




最新鋭超巨大ヘリ“ビッグB”の開発者である、湯原。
家族というよりも人に向き合うことが不慣れな技術者。
しかし、開発したヘリは正体不明の犯人に乗っ取られ、
政府を脅迫する道具として利用されてしまう。
自衛隊が扱う兵器。
国の電力を賄う原子力発電。
普段は考えなくてもよいこと。
けれど非常時には思い出す。
それらが、とても危険なものであったと言うことを。

それは、目の前に情報が溢れているにもかかわらず、
皆が知ろうとしなかったからでもあろうし、
意識的にも、無意識のうちにも、
無視したかったからなのかもしれない。

もう1つ言えることは、
隠蔽され隠されてきた、ということだ。
この映画でも高速増殖炉は航空機が墜落しても大丈夫な設計と説明があった。
しかし、その前提は、航空機には爆弾が装填されていないということであり、
そこまでの説明は国民に対しても今までも無かったのであろう。
そして、この映画の出来事が発生すれば、
対策としては不十分であるということなのだろう。

上記を問題提起しつつ、
サスペンスとアクション映画を目指したのであろうが、
どうも、中途半端感が否めない。


少年を助ける為に奮闘する自衛隊員や、
高速増殖炉を守る為、現場に残り続けた職員たちの話は、
この映画で描かれている無関心な大衆や総てを語らない政府に、
上手く繋がっていかない。


息子を助ける為に息子に真剣に向き合おうとした湯原。
しかし、その気持ちが、
ヘリの落下軌道を変えたいと願う気持ちに繋がっていく、
というのも見えにくい。
技術だけではなく人間の命に向き合おうとした、
ということなのか?


全体が散漫になりすぎて、上手く繋がって行かない。
提起された問題の大きさだけが心に残ってしまう。
それが目的なのかもしれないが、すこし残念な映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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