冬冬の夏休み  
2016.09.08.Thu / 19:40 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






祖父の田舎でひと夏を過ごした少年。

それは、様々なことが起こったけど、
少年にとっては、なにも変わらなかった夏休み。

精神障害者である女性の妊娠。
おじさんの結婚。
強盗との出会い。

それらに自分たちを近づけさせないようにする大人たち。
そして少年にも総てを理解できたわけではない。
しかし、たまに少年に大人は本音を語る。
それらは大人たちの思いやりなのだろう。

少年のひと夏の経験。
それは、どこかずっと昔に見たような原風景。
不思議なノスタルジアを感じさせる映画。




母親が入院し、ひと夏を祖父の田舎で過ごすことになった冬冬。
小学校を卒業したての、
物分りは良いが、まだ幼さが残る少年。
自分が持っていた玩具を亀と交換してできた田舎の友達。
友人になろうとか、
仲良くしようとか、
そんな思惑を超えて、
何時しか一緒に遊ぶことになる仲間たち。
子供の世界はわかり易い。

手術が上手く行かない母親。
精神障害者の女性、寒子は子供を身ごもっている。
子供の前で平然と強盗を働く若者二人。
おじさんの彼女の母親が怒鳴り込んできた。

なにか悪いことが起こっているのは分る。
けれど全部を理解できているわけではない。
しかも、大人は総てを教えてはくれない。
逆に隠そうとする。
話をしていれば遠ざけ、
電話が掛かってくるのに寝ることを強要し、
寒子と居たくても居させてもらえない。
それは大人たちの配慮なのだろう。
子供だから知らなくても良いこと、
知ってはいけないことが沢山あるのだ。

逆に大人たちも知らないことはある。
冬冬の妹と寒子との不思議な関係。
だから妹が寒子の傍に居たい事を理解できない大人たち。


こどもの事をずっと見ていられるわけではない。
なんとか社会に送り出してやるのが精一杯。
冬冬には理解できなかった祖父の台詞。
でも祖父は願ったのだろう。
いつか冬冬が大人になって理解してくれることを。

大人の事情で隠された出来事。
断片的には理解できても総ては理解できてはいない。
しかし、大人に成った時、
懐かしい思い出と共に、理解できる日が来るのだろう。
大人の優しさと寂しさと共に。
けど、今は知らなくてもいい。理解できなくてもへっちゃら。
日常は、そして、明日はなにも変わらないのだから。
そして、それは誰もが持っているであろうひと夏の経験。

少年のひと夏の経験。
それは、どこかずっと昔に見たような原風景。
不思議なノスタルジアを感じさせる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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