ゼロの未来  
2016.10.20.Thu / 13:12 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。


無から始まり、無へと還って行く。
人の生に意味はあるのか?
けれど、生が無に還ることを意識した時、
生きることに意味が見出せるのだろう。

生きることのカオスを総て飲み込む、
死と言うブラックホール。
しかし、カオスを抱えているからこそ、
人生には意味がある。
そこに商売の金脈がある。

人生の意味を教えてくれる電話を待ち続けた男。
けれど待っているだけではダメだったのだろう。

たとえ人生の結末が無であったとしても、
生きる意味はある。
美しい映像美とシュールな世界。
テリー・ギリアム監督の作家性が堪能できる映画。




データの解析を仕事としている、コーエン。
外界に出るのにも勇気が必要なほどに、
人付き合いが苦手な男。
そして、人生の意味を教えてくれる電話を待つ男。
在宅勤務と引き換えに依頼されたゼロの定理の証明。

ゼロの定理とは、
人生の総てがゼロに還っていくということなのだろう。
普段は誰もが眼を背けている事実。
しかし、紛れも無い真実。

人生は混沌としている。
偶然出会った人々。
そんな人々が自分にもたらす、様々な感情。
人と人とは繋がっている。
それでも、死は総てを飲み込んで、
その総てを無にしてしまう。

しかし、無に帰すからといって意味が無いわけではない。
哲学的に人生を考えすぎると、意味を見出すのは難しい。
けれど、逆に無に帰すことを認めた時、
人生は開けていくのだろう。

最初のコーエンは、
人生が無意味であることを認めることを恐れていたように見える。
だからこそ、電話を待ち続けたのだろう。
しかし、映画の最後には自ら進んで無に飲み込まれる。
無に飲み込まれた先で、たどり着いた思い出の場所。
その思い出の場所に意味が無かったとは、
今のコーエンは思わないことだろう。


人生の意味を教えてくれる電話を待ち続けた男。
けれど待っていただけではダメだったのだろう。

たとえ人生の結末が無であったとしても、
生きる意味はある。
美しい映像美とシュールな世界。
テリー・ギリアム監督の作家性が堪能できる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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