オーバー・フェンス  
2016.10.27.Thu / 13:21 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




あの人がいるから生き方を変える事ができると思った
この人がいれば人生を変えられると感じた


人を傷つける者たちと、
人に傷つけられる者たち。


傷の痛みを理解できないが故に、
人は人を無意識のうちに傷つける。
自らが傷つき、傷の痛みを知り、
初めて人を受け入れることが出来るのだろう。

普通に暮らしてきたと思っていた男。
でも実は違っていたのだ。
そんな男が人に傷つけられる痛みを知り、
自分は他人を傷つける側にいたことを悟る。
そして、人を受け入れる側になる。
彼は壁を越える事ができたのだろう。

あの人がいるから生き方を変える事ができると思った。
この人がいれば人生を変えられると感じた。

死んだように生きていても、
ふとしたきっかけで人生を変えることはできる。
自分の人生を変えてくれる人とめぐり合えることが出来る。
そんな希望に癒される映画。



職業訓練学校に通う白岩。
40代でバツイチ。
周りの人にも心を閉ざし、
将来に何も希望を見出せていない男。
自分は普通に就職し、普通に働き、
普通に結婚し、普通に子供を儲けた。
そう、白岩は考えていた。
だから、解らない。
なぜ、自分が今のような孤独な境遇にいるのかを。
表面的には自分は最低の人間だと言ってはいるが、
それは本心ではないのだろう。
少なくとも白岩は理解できていない。
何が悪くて離婚しなければならなかったのか、
そして何が悪くて子供と離れ離れになってしまったのかを。

だから、イラつく。
自分がバツイチで40代であることを笑われた時に。
お前たちには、ただ働いて死ぬだけのつまらない人生が待っている。
イラつくからこそ、他人に毒づく。
けれど、自分が他人を壊す側の人間だとは思いが至ってはいない。
だからこそ、毒づいてしまえるのだろう。


男のような名前を持つ、聡。
何を考えているのか、良くわからない。
多分、傷つくことを恐れ、
自分を受け入れてくれる人を捜しているのだろう。
だから、相手を信用していいのかどうか、
確かめたくなるのだろう。

近所にビールを買いに行った時、
求愛のダンスを踊り始める聡。
それを困ったように見つめる白岩。
しかし、次の瞬間、聡は気分を害したように帰ってしまう。
きっと、聡は求愛のダンスを受け入れて欲しかったのだろう。

白岩は信用できる。
そう感じている聡。
一方で裏切られ、傷つけられるのは嫌だ。
だから執拗に白岩を試す。
指輪のことを問いただしたのも、そのためだ。
けれど、それでも白岩は信用できる、いや、信じたい。
そう、思っているのだろう。

聡が働くバーで求愛のダンスを踊る聡。
それを受け入れる白岩。
それは、微笑ましくも、幸せに溢れたシーン。


昔の妻に再会し、言葉を交し、
妻が壊れた原因は自分にあったことを悟った白岩。
今、自分が置かれている孤独は、紛れも無く自分自身が撒いた種。
今までは受け入れることが出来なかった事実。
けれど、それはやはり真実だったのだ。


ソフトボール大会に来てくれた聡。
まだ、他人と人生をやり直すチャンスが残されている。
自分は、まだ、神様と聡に見捨てられたわけではなかったのだ。
それが、とても嬉しい。

あの人がいるから生き方を変える事ができると思った。
この人がいれば人生を変えられると感じた。

死んだように生きていても、
ふとしたきっかけで人生を変えることはできる。
自分の人生を変えてくれる人とめぐり合えることが出来る。
そんな希望に癒される映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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