東ベルリンから来た女  
2016.12.01.Thu / 21:47 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






悲惨な境遇からの脱出よりも、
医師としての矜持を選んだ女性。

彼女は自らの幸せよりも、
患者たちの健康と幸せを選んだのだ。

そんな彼女の決心の今後に、
彼女の幸せを願わずにはいられない映画。



東ベルリンから左遷されてきた、バルバラ。
見た目はとても冷たくて、
誰とも打ち解けようとしない女性。
けれど、それには理由がある。
なぜ、バルバラが監視されているのか、理由は語られない。
そして、左遷された理由も、語られない。
けれど、バルバラが監視されていること。
しかも、近所や同僚からも。
だからこそ、孤独を自ら願っているのだろう。

しかし、バルバラは決して冷淡な人間ではない。
森の中での恋人との抱擁。
可哀そうな患者ステラに寄せる愛情。
冷淡でクールなのは上辺だけで、
本当はとても情に厚い女性であることがわかる。



バルバラの新しい上司、アンドレ。
とても献身的で仕事熱心な医師。

アンドレは過去に失敗を犯している。
そして、彼もまた、田舎に左遷されてきた。
全く同じ過程を経ているわけではないが、
バルバラに親近感を抱いているのだろう。
首都で最先端の医術を学び、身に着け、
しかし、設備も何もない田舎に左遷される。
けれど、ここには救いを求めている患者たちがいる。
自分の過去をバルバラに語るアンドレは、
そんなことをバルバラに理解して欲しかったのだろう。


西に居る恋人を選ぶべきか。
それとも、ここに残るべきか。
劣悪な監視体制の下に、けれど、あえて留まったバルバラ。
それは、医師としての矜持、
そして、助けるべき患者たちの為に。

彼女は、もう戻らない。
そう聞かされたのに、しかし、戻ってきたバルバラ。
バルバラの吹っ切れたような笑顔。
それを祝福するかのようなアンドレの笑顔。
どちらも素晴らしい。

彼女の決心の今後に、
彼女の幸せを願わずにはいられない映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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