2017.02.16.Thu / 21:38 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






リーマンショク時においても、
巨額なお金を得ることができた人々。
しかし、そこに爽快感はない。
むしろ、挫折感や悲壮感さえ漂う。

いつまでも今が続くと信じていた。
大きな波に乗れば自分も儲けられる。
逆に波に乗らなければ負け組になってしまう。
顧客に十分な説明もせず、
自身も分かっているつもりになっている。

そんな人々に運営されていた金融社会。


映画での表現はとても乾いていて、
愉快なシーンすらある、
だから、逆に伝わってくるのは、
経済破綻を前に能天気に騒いでいた人々への静かな怒り。
経済破綻により犠牲になった人々への静かな哀しみ。
利益に群がる救い難き人々への静かな怒りを感じた映画。



あなたをトラブルに書き込むのは、知らなかったことではない。
知らないのに知っていると思い込むことだ。
誰もが疑ってはいなかった。
今の好景気がずっと続くであろうことを。

大きな波に乗ることで大金を得られるのであれば、
その波に積極的に乗ること。
けれど、飲み込まれることは考えてもいなかった。

貸すことが仕事であるのなら、積極的に貸し付けること。
それは返済できそうにない人に対しても。

崩壊が迫っていても変わらない格付け。
それは格付け会社が顧客流出を恐れるが故。

通報を受けても記事にしないジャーナリスト。

誰も彼もが人々を騙し、惑わせ、破滅に導いた。
それは意図的ではなかったのかもしれない。
冷静になれば分かったことなのだろう。
けれど、熱に浮かれて我を見失ってしまったのだろう。
他人が損をするかもしれない、
けれど、自分が儲かれば良かったのだろう。


皆がバブルに狂乱していても、
冷静な目を失わなかった、マイケル・バーリ。
自身が持つ倫理感で市場を判断したマーク・バウム

彼らはリーマンショックを予期し、
それによって巨額な大金を手にした。
けれど、爽快感や達成感はない。
経済が破綻し多くの人々が資産を失った。
それによって得た金だから。
そう感じることこそが人間の本質なのだろう。

このビジネスは人生の本質を失わせる。
利益に群がる救い難き人々への静かな怒りを感じた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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