こころに剣士を  
2017.03.30.Thu / 12:39 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






運命に翻弄され、
自分の生き方から逃げざるを得なかった男。

目立つことを控えて、
他人ともできるだけ交流は控えるつもりだった。
けれど、平凡でもいい。
自分の人生を生きたい。
そして、子供たちにもらった勇気で、
自身の生き方を取り戻す。

そんな男の勇気に心ふるわされた映画。



元フェンシングの名選手であった、エンデル。
しかし、昔ドイツ軍に従軍していた為に、
今は、秘密警察に追われている男。
それは不可抗力なのだけれども、
それでも体制は許してはくれない。
逃走先の田舎町で、
隠れ蓑にするために就いた教師の職。
しかし、いかにも子供が苦手そうなエンデル。
子供にフェンシングを教えるにも、とても厳しい。

相手を子供と思えば、どのように接してよいのか途方に暮れる。
けれど対等な一個人であることが分かれば、接し方も見えてくる。

エンデルと親しくなりたかった教え子のヤーン。
気を引こうと思ってもエンデルは、いつもそっけない。
けれど、本音でぶつかれば、相手も気づいてくれる。
君を立派な剣士にする、と約束するエンデル。
昨日までは苦手な子供たちだった。
けれど、今日からはフェンシングの可愛い教え子になったのだろう。


エンデルの身を案じる友人、
一度は更なる逃避行をエンデルに勧める。
けれど、それを拒否するエンデル。
子供たちに慕われ、子供たちが好きになった。
そして恋人もいる。
普通の人生を送りたいエンデル。
最後にはエンデルの心情を理解し、
援助の手を差し伸べる友人。
これが本当の友情だと感じさせてくれる、とても素晴らしい逸話。


エンデルの邪魔をし、身辺調査を始める校長。
エンデルに劣等感を感じていたのかもしれない。
当時の政治体制下では正しい行為なのかもしれない。
けれど、
「子供たちの後の事は任せて置け。」
この台詞には、大いに不信感を感じてしまう。


親を亡くし、祖父までも連行されてしまう。
そんな子供たちには希望が必要だ。
自分の力がどこまで通用するのか、
そんな目標が必要なのだろう。
レニングラード行きは自殺行為。
けれど、子供たちと真っすぐに向き合うために、
大会に出場を決める、エンデル。


機材が無くて困り果てていたエンデルに、
救いの手を差し伸べる他校の教師。
そして暖かい声援を送ってくれる他校の生徒たち。
このシーンも心に染みる。


優勝はムリだと思っていた。
しかし、決死の突っ込みで最後には得点を得る。
一緒に戦った結果、なのだろう。
そして、言葉も交わさず、交わせずに連行されるエンデル。

エンデルが守りたかったもの。
それは子供たちの明日を信じる勇気と力。
この世界には、努力をすれば、
まだ希望が残されているということ。
連れ去られるエンデルの背中が、
子供たちに教えたのだろう。
そして、それらを守ることがエンデル自身の生き方。
子供たちにもらった勇気で、
自身の生き方を取り戻す。
そんな男の勇気に心ふるわされた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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