狼たちの午後  
2017.04.13.Thu / 19:31 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






銀行に強盗に入った男三人。
しかし、序盤から計画はとん挫し、
警官に包囲されてしまう。

鑑賞前はクライム・サスペンスものだと思っていた。
しかし、そうではなかった。

この世界は何かが狂っている。
テレビに出たがる観衆。
その観衆を煽る主人公と、それに乗っかり、
自分たちの意見を主張する観衆。
人の言うことを聞かない妻。
歪んだ愛情を押し付ける母親。
状況を考えず飛び出す男。物を投げる人々。

もしかしたら主人公が、
一番まともな考え方をしているのではないのか?
たとえ銀行強盗計画がとても稚拙であったとしても。

この世界は何かが狂っている。
そんな叫びを感じた映画。



銀行に強盗に押し入った、ソニー。
しかし、序盤から見事なくらい計画は狂ってしまう。
仲間にした男は途中で逃げ出し、
銀行にはお金もない。
そして警官に包囲されてしまう。
ソニーはソニーなりに計画を立てたのだろう。
そして、銀行の内情も良く知っている。
だから成功する、そう信じて決行したのだろう。
けれど、根っからの犯罪者ではないソニーの計画は、
稚拙にならざるを得ないのだろう。
それでもヤケにはならず、
事態の収拾を図ろうとするソニー。
しかし、そんなことにお構いなしに、
自分たちがしたいことをする他人たち。


恋人を助けたいが為にサニーに飛び掛かってくる男。
観衆を煽れば、煽った観衆が騒ぎ出す。
サニーの動機を知れば、ゲイの集団がデモを起こす。
飛行場に行く途中で車に物を投げ込む暴徒。
騒ぎを大きくはしたくない。
けれど、ソニーのことなどお構いなしに暴走する他人たち。

ソニーの動機は性転換の費用を稼ぐため。
けれど、もしかしたら、
今にウンザリしていたのかもしれない。
電話をしても自分の言いたいことを言い続ける妻。
場違いの場所に現れて、歪んだ愛情を押し付ける母親。
サニーは、それでも紳士的には対応している。
けれど、そんな今に嫌気が差したのではないのか。
銀行強盗を犯しはしたが、
基本的には人には優しく理知的なソニー。
それ故に、今を壊すことはできず、
このような手段を取って根本から変えたかったのでは。
そんなように思えてならない。

周りから要求ばかりされ、
周りの要求に必死に応えようとしたサニー。
けれど、何かがおかしい。間違っている。

この世界は何かが狂っている。
そんな叫びを感じた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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