2017.06.01.Thu / 21:04 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




今を生きる自分
過去を想う自分
でも、どちらも自分自身


年間8万人もの子供たちが行方不明になるインド。
その子供たちが遭遇するであろう、
過酷で悲惨な環境。

別な環境での、
過去の記憶を持って生きることの苦悩。
それは幸福なことなのか、
不幸なことなのか。

兄とはぐれ、
過酷な環境を幸運にも生き抜いた青年。
自分を知りたい。
家族に無事を伝えたい。
そんな青年が長い旅の果てに
巡り会う幸福。

人の善意と愛情、信じる力がもたらした奇跡に、
心が熱くさせられた映画。




幼き日に兄とはぐれ、
数奇で幸運な運命に導かれ、
オーストラリアの家庭に養子に迎えられた、サルー。
幼いながらも利発で、機転が利く少年。
年間8万人もの子供たちが行方不明になる。
人身売買、臓器売買。
刑務所のような養護施設。
幼き子供たちを自分の欲望の為に利用する大人。
それは、目を覆いたくなるような悲惨な光景。
そこを幸運にも抜け出すことができたサルー。
それは奇跡的な出来事なのだろう。

幼き頃に欲しかった揚げ菓子。
それを見て故郷の記憶を蘇らせるサルー。
今でも家族は自分を探しているのかもしれない。
特に、兄は今でも待っているはずだ。
そう信じたい。

ここから、故郷を求めての、そして、
自分自身を求めての、探索の旅が始まる。


今を生きている自分
過去を追い求める自分
その間で揺れ動くサルー。

実母を求めることは養父母を裏切ることなのか?
もし、まっさらな状態で、
この家に生まれてきたのであるなら、
養父母は困難を背負わなかっただろう。
しかし、養母は毅然と答える。
これが私の選択した人生であったと。

子供の頃の数奇な経験。
それを養母は受け入れ、自身の選択とし、その人生を生きている。
サルーにとっても、
幼き経験と、これまでの人生を受け入れることができれば、
自身の人生を生きることはできるのだろう。



カルカッタから列車の速度を計算して、
1200キロの範囲を探していた。
けれど、回送列車は他の列車よりも駅を飛ばす分早いのだろう。
実は、サルーの故郷はカルカッタからは1600キロの距離。
だから探しても見つからない。
しかし、皮肉なことに探索を止めようとして、
偶然目に留まる故郷の風景。


故郷に帰って知ったこと。
兄はすでに死んでいた。
けれど、母親は自分を待ってくれていた。


施設から助け出してくれたミセス・スード。
自分を引き取ってくれたスー夫妻。
遠くに引っ越さず、自分を待ち続けた母親。
幼き頃、自分を強く愛してくれた兄。
家族を信じ続けたサルー。

様々な幸運と、人々の善意。
それらが一つでもなければ、
たどり着けなかった幸せな結末。
人の善意と愛情、信じる力がもたらした奇跡に、
心が熱くさせられた映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1494 / タイトル ら行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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