繕い裁つ人  
2017.06.08.Thu / 21:10 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






祖母の仕事を受け継いで、
洋裁店を営んでいる女性。

気に入った服を生涯着ることができる幸せ。
皆が愛した祖母の仕事を受け継ぎ守ることの喜び。

自分の意志を曲げず、
ブランド化も断り、
頑なに祖母が残した伝統を守り続けた。
けれど、それだけではダメなのだろう。
それだけでは、物足りないと感じていたのだろう。

生涯着てもらえるような、
その人にあった、一点物の服を創る。

それは、とても困難な事。
けれど、それに挑戦することが、
実は祖母の精神を受け継ぎ、
祖母の仕事を守るということに繋がるのだろう。

それに気づいた女性。
その凛とした美しさに心魅かれた映画。



祖母の残した洋裁店を営む、市江さん、
頑固なまでに祖母の仕事を守り続けている。
しかし、洋裁以外は何もできないという弱点に、
逆に不思議な愛嬌を感じさせてくれる女性。
気に入ったものを生涯使い続けることができるのは、
とても幸せな事だ。
それが、服であっても、靴であっても、鞄であっても。
その幸せを、見ず知らずの大勢の顧客とではなく、
身近な隣人たちと分かち合いたい。
そんな祖母の想いを受け継ぐ市江さん。
だからブランド化の提案も頑なに断り続けている。
しかし、それでは足りないとも感じているのだろう。


市江さんにブランド化の提案をし続ける藤井。
服が大好きで、百貨店に勤めている男。

藤井が抱えていた多くの服の本。
しかし、そんなにあったら分からなくなる、
本当に好きなものが。
仕事に対する姿勢はシンプルな方が良いのかもしれない。
本当に好きなものをブレずに見続けているのは幸福なのかもしれない。
けれど、本当は現状に物足りなさを感じていた市江さんの、
余計なものには目をくれてはいけない、という、
祖母の仕事を守る為の、
自分に対する戒めの言葉のようにも感じた。


服から遠ざかってしまった藤井。
一旦好きな服から離れてみるというのが理由らしい。
けれど、本当は、
自分が大好きなものが失われていくのを見ているのが辛かったのだろう。

諦めて止めてしまうことは簡単だ。
けれど、死ぬ間際まで諦めず大好きな裁縫に打ち込んだ祖母。
その祖母の精神を受け継ぐことを決めた市江さん。

今までは祖母の仕事ぶりを真似してきただけだった。
けれど、祖母の仕事を守るとは、祖母の精神を受け継ぐこと。
それは、その人に生涯着てもらえるような服を創り出すこと。
そして、祖母を超える仕立て屋になること。

私にドレスを創らせてください。
あなたたちが一生き続けられるような服を。

それは、とても難しい仕事になるだろう。
けれど、もう諦めない。
その仕事に挑戦することが、
実は祖母の精神を受け継ぎ、
祖母の仕事を守るということに繋がるのだから。

それに気づいた市江さん。
その凛とした美しさに心魅かれた映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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