2017.08.24.Thu / 22:44 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






過去に傷を持ち心が壊れてしまった男。
父親を失ってしまった甥。

深い悲しみ故に男は立ち直れないでいる。
だから生まれ故郷には帰れない。
ここには哀しみしか存在しないから。

父親が死んでも日常生活を謳歌し続けていた甥。
けれど、心には深い傷を負っている。
自分でも理解できていないのだろうが、
とても不安定な状態にある。

最初は相いれなかった男と甥。
けれど、甥も深く傷ついていることが分かった男。
男の心の傷の深さを知った甥。

相手に無理強いはできない。
けれど、心を歩み寄らせることはできる。

男の兄が遺言に込めた願いとは違ったのかもしれない。
しかし、最後には新しい形で人生を始める二人。
心の傷は、なかなか治せない。
生涯苦しみ続けるのかもしれない。
しかし、それでもいいんだ。
それでも、少しずつ、少しづつ、、

映画の冒頭と同じように釣りに出かけた二人。
その姿に救われる気がした映画。



ボストンの街で便利屋を職業にしているリー。
とても不愛想で、いつも不機嫌そうな男。
兄であるジョーが死に、故郷に戻らなければならない。
けれど故郷には、とても辛い過去がある。
自らの過失で失ってしまった可愛い娘たち。
激しく自分を責めた元妻。
けれど責めてくれた方が救われるのだろう。
周りの誰もが自分に優しくしてくれる。
けれど、それが逆に辛い。
それだけが理由ではないかもしれないが、
故郷を離れ、避けていた。
けれど、兄の遺言で、ここで暮らさなければならない。


ジョーの息子であるパトリックは、
父親が死んだにも関わらず、
バンドの仲間やチームの親友、恋人たちと、
普段通りの生活を楽しんでいる。
けれど冷凍にされている父親。
それを想うと苦しい。


マンチェスターで暮らすのか、ボストンに引っ越すのか。
最初は相いれなかったリーとパトリック。
しかし、お互いの苦しみと哀しみを少しづつ理解しあう二人。
普段通りに暮らしているように見えても、それは表面上なだけなのだ。

最初はボートは売り払うつもりだった、リー。
しかし、あのボートには父親の思い出が詰まっている。
だから、修理する算段を考えた。
パトリックに歩み寄ったかに見えたリー。
けれど、偶然、街で出会ってしまった元妻。

元妻は、すでに新しい生活を始めている。
それにもかかわらず、
心が壊れてしまったままだと嘔吐する。
そして過去の暴言に謝罪する。
けれど、その場から逃げるように去ってしまったリー。
謝罪も後悔も優しさも、愛情さえも、リーの心を癒せない。


パトリックが、マンチェスターで暮らしたいのは、
今まで通りの生活を送りたかったから。
けれどリーの苦しみを理解して、
その哀しみを乗り越えてほしいと願ったパトリック。
けれど、最後には、その願いは不可能だと理解する。


兄が遺言に込めた願いは、
リーに故郷に戻ってきて新しい生活を始めて欲しいということ。
自分の墓場に選んだ場所には、リーの娘たちの墓もあったように見えた。
しかし、それは無理なのだ。


ボストンに部屋を用意したいのは、
パトリックとこれからも生きていきたいから。
兄が遺言に込めた願いとは違った形になったのかもしれない。
しかし、最後には新しい形で人生を始める二人。
死んでいった兄も、きっと満足しただろう。

心の傷は、なかなか治せない。
生涯苦しみ続けるかもしれない。
しかし、それでもいいんだ。
それでも、少しずつ、すこしづつ、、

映画の冒頭と同じように釣りに出かけた二人。
その姿に救われる気がした映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1516 / タイトル ま行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.