奇跡の2000マイル  
2017.10.26.Thu / 15:14 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






確たる目的があったわけではない。
しかし、砂漠を渡る2000マイルの旅に出た女性。

砂漠を甘く見ていたわけではない。
準備も十分にしたはずだった。
しかし、彼女の予想を超える砂漠の過酷さ。
そして、孤独のつらさ。
しかし2000マイルを走破した彼女。

旅は人生そのもの。
孤独と向き合い、自分と向き合う。
困難を乗り越え、悲しい別れを乗り越え、
わずらわしい人間関係の間の取り方を覚える。
人々と知り合い、その出会いを大切にする。
そして旅は終わらない。

旅は人生そのもの。
そんな言葉が実感できる映画。


のんびりした生き物だと思っていたが、
実は気性が荒い時もある、ラクダの生態。
案内人を務めてくれたアボリジニの人の不愛想な風貌なのに、
しかし、とても親しみやすく、お茶目。
その意外性も楽しめた映画。




砂漠を渡る2000マイルの旅。
その旅に果敢に挑んだ女性、ロビン。
旅の目的や動機は明確に語られない。
自分探しの旅。自分の居場所を求める旅。
砂漠に魅了された。父親に影響された。
様々な理由や動機があるのかもしれない。
その総てが動機なのかもしれない。
けれど、ふと思いついたら、旅は始まる。
強いて言えば、行きたくなったから、
というのが一番の動機のように思える。
けれど、動機とは別に、過酷な旅は、
多くの事を、その体験者に教えてくれるのだろう。


「どこにも居場所が無い人もいるのだ。私がそのひとり。」
居場所が無いというよりも、
人との付き合い方を、その大切さを知らないのだろう。
親友が連れてきた人々とも打ち解けられない。
他人を、どこか冷めた目で見ている。
カメラマンであるリックも邪魔者扱いしている。


ラクダの飼育も学び、資金も調達した。
十分な準備もしたはずだった。
けれど、砂漠の旅はロビンの予想以上に過酷なものだった。

毎日が同じことの繰り返し。
その単調さが孤独を際立たせる。
人恋しさのあまり、
邪険にしていたリックと寝たり、
その後も、やはり邪険に戻ったりと、
その変わり身が微笑ましい。


旅の途中で起こる様々な困難。
リックの為に不信を買ってしまった。
近づいて来なければ撃つ必要が無かったラクダ。

文句を言っても始まらない。
その一つ一つを受け入れなければならない。
それは一人旅の辛さ、だけではなく、
人生の辛さでもあるのだろう。

旅の途中で出会った様々な人々。
ロビンの気持ちを分かり、優しくしてくれた人々。
しかし、興味本位でカメラを向けてくる人々。
現地に溶け込み自然と共に生きる人々は、
好意的に描かれているが、
旅行者や通り過ぎてゆくだけの新聞記者は、
あまり良く描かれていないのが
自然と文明との対比をも感じさせて、興味深い。


共に旅をした愛犬、ディギティ。
ディギティには精神的に随分と助けられたロビン。
しかし、別れの時が来てしまった。
それは、以前にも経験したことがある悲しい別れ。

以前の別れは、
幼い自分に力が無かったから。
そして、大人たちの事情と不甲斐なさの為。
けれど、それだけではなかったのだろう。
別れは必然、そして運命。
いつまでも一緒に居られるわけではない。
そして人生は、それを乗り越えて続けなければならない。

遂に到達した海。
最初は、リックの事を、
カメラを向けてくる記者や旅行者と、
同じように感じ、邪険に扱っていたロビン。
けれど、最後には解りあえた。
時間とお互いが歩み寄ること。
ロビンは、そんなことも覚えたのだろう。


旅は人生そのもの。
そんな言葉が実感できる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
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