ラスト・サムライ  
2004.03.31.Wed / 22:34 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。

侍とは「仕える」という意味だそうです。
この映画では、そう、語られていました。

明治天皇に仕える勝元。
「この人に、真の王となって欲しい。」
彼が一身に念じ仕えた想いは、ここにあったのだと思いました。

自分の考えを押し付けたり、大村を排除してしまうのは簡単なことです。
しかし、それでは勝元自身が第二の大村となってしまいます。
明治天皇自身に決断していただかなければ、、、
そのための強さを身につけていただかなければ、、

明治天皇は、自分自身が何をしなければならないか、分からないわけではありません。
判っていて覚悟が決まらないのです。
「大村の言うことを聞いていれば、朕は天皇であり続けられる。」
しかし、日本の柱となり、国の礎を造る王となっていただかなければ国が滅びる、、
どのようにすれば、明治天皇に覚悟していただけるのか、、、
自分の生き様を、自身の桜の詩を、如何に完結させればいいのか、、
勝元は悩みます。
直接の対話も、議会で刀を献上する行為も、すべて失敗に終わりました。

ついには、最後の方法をオールグレンに諭され、
明治天皇に想いを、自分の願いの強さを伝えるため、死地に赴きます。

死に方を見せて、生き方を問う。
無言でありながら、雄弁に物を語る。
まさに、日本人的な発想なのかもしれません。
少なくとも、見ていた敵兵には雄弁に伝わったようです。
明治天皇も、ついには覚悟を決め、自身の判断で政治を行うようになりました。

そして、この映画で語られている
もう一つ忘れてはならないことは、日本人の美徳なのかもしれません。

自分の周りのすべてを慈しみ、大切にしようとする心。
そこにある小さな幸せの中に、大きな満足を感じる美徳。
効率を重んじ、満足を忘れ、ただひたすらに利権欲に走る大村とは対象的でした。



憎む者と、憎まれることに苦しむ者。
しかし、両者が人と人として交流すれば、
お互いのわだかまりを乗り越え、言葉の壁をも乗り越え、
完璧にお互いが理解しあわなくとも、
共存は可能なのでしょう。
そんなことを、オールグレンとたかさんからは感じました。
(でも、あのシーンはないよな、とも思いましたが、、、)

設定自身が、かなり大味であり、
日本に対する、たくさんの細かなありがちな間違いもあります。
しかし、日本の心をここまで描いている映画も珍しいのでは、
と思いました。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.160 / タイトル ら行 /  comments(2)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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- from スラッチュ -

いきなりのコメントで失礼します。

僕にとっても大人になってから、あれだけ泣いた映画はこれだけですね。

真田演じる武士が、最後何度撃たれても向かっていくところに感動しました

ギリシャの戦争の話などを聞いた時の「最高だ」というところ、たまらないですよね。

2008.12.14.Sun / 03:45 / [ EDIT ] / PAGE TOP△
- from ヤン -

スラッチュさん、こちらにもコメントありがとうございます。

死に様を見せて生き方を語る。
特攻や戦争を肯定はしませんが、
それでも、覚悟を決めて、自分の守るべきものの為に命をかける姿は美しくも尊いものですね。
 真田さんも最近はパッとしないようですが、ここらで魅せて欲しいものです。

 それじゃ、また。

2008.12.15.Mon / 22:18 / [ EDIT ] / PAGE TOP△

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