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2019.08.15.Thu / 20:45 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






この映画を未見の人は、映画を見てから下記を読んでください。
ネタバレ満載なので。
お願いします。


密やかに熟成された狂気。
それは、まさに、
ねじれた家が生み出した殺意。

推理劇としては凡庸かもしれない。
結末に意外性は少ないのかもしれない。
なぜなら、今の時代ならば、あり得る話なのだから。
だが、この小説が発表された時代では、
センセーショナルで衝撃的だったはずだろう。
時代が、この小説を追い越してしまったのなら、
そこに、今、この映画を作成する意義があるのかもしれない。

家を、愛する者を懸命に守ろうとした女性。
そんな女性の気高さと深い愛情が印象的な映画。



殺害された大富豪。
大富豪の孫娘から、
犯人を調査することを依頼された、チャールズ。
大富豪の家に住む住人達。
富豪の長男夫妻、次男夫妻と前妻の姉、そして、後妻と、その愛人。
誰もが怪しくて、誰もが動機を持ち、
誰にもチャンスはあった。
しかし、彼らが犯人であるのなら、
動機が殺意に変わる理由が希薄すぎる。
大富豪は老人なのだから、時間が解決するはずであろうし、
なぜ、今なのか、という点で疑問が残る。
わざわざ危ない橋を渡る必要はないのだ。
この家の大人たちは野心家には見えない。
危険を冒してまでも、夢を実現する選択よりは、
不本意ながら今を我慢する選択を選ぶような人たちばかり。
更に犯人がアリバイ作りを怠っているというのも腑に落ちない。
怪しまれれても捕まらない自信があったとは思えない。

CIA絡みで秘密を持つ大富豪と孫娘。
その秘密を守る為に行われた殺人、という可能性もある。
けれど、それでも、なぜ今なのか、
という点で疑問が残る。

だから犯人は想像できてしまうように感じられたし、
実際に、その想像は当たっていた。
大富豪の死を悲しむよりは、むしろ喜んでいたようにも見えたし、
憎しみの気持ちもあるのだろうが、
娯楽として実行したとすれば、
稚拙な犯行も合点がいく。


家族を愛していたであろう大富豪。
しかし、それは、とても支配的な愛情。
けれど、逆らえない。
そんな環境が大人たちを歪ませ、
そんな歪んだ環境が狂気を熟成させたのだろう。

最後に総ての秘密を抱えて死を選んだ、前妻の姉、イーディス。
それは、こんな様に育ててしまった事に対する責任感からか。
それとも、心から愛していたからか。
犯人の狂気と、
死を覚悟したイーディスの気高さと深い愛情が印象的な映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1714 / タイトル あ行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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