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  超高速!参勤交代  
2019.08.22.Thu / 20:48 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






幕府からの理不尽な下命。
吹っ掛けられた無理難題。
人を人とも思わない屈辱的な仕打ち。
しかし、怒りを抑え、
武士の誇りを曲げて、
無理難題を成し遂げようとする侍たち。

金なし、人なし、時間なし。
しかし、彼らには沢山の武器がある。
主従の信頼。
不可能を可能に変える知恵。
仲間との団結力。
主君の慈悲深さ。
有事に備えた日ごろの鍛錬。
そして、苦難にあっても諦めない心意気。

大切なものを守りたい。
国で待つ領民。
彼らを育む豊かな土地。

守りたいものを持つ者は強い。
そんな言葉が実感できる映画。




東北の湯長谷藩の藩主、内藤政醇。
小藩の藩主ながら、公明正大。
領民を愛し、彼らが作る農作物を愛し、
家臣を大切にする男。
参勤交代から帰って来たばかりだというのに、
老中、松平信祝の悪だくみにより、
再び参勤を命じられてしまう湯長谷藩。

金なし、人なし、時間なし。
この無理難題に、
取り潰しを覚悟で拒否することや、
怒りに任せて直訴することを選ぶのは簡単だ。
しかし、理不尽な参勤の下令を受け入れる政醇。
家臣が信祝に受けた屈辱的な応対。
その無念を晴らすには相手の思惑に乗ってはならない。
無理を実現して鼻をあかすしか、方法がない。


相馬、知恵を出せ。
一見すると無茶な命令だけれど、
しかし、政醇は相馬を信頼している。
相馬なら何とかしてくれる。
そして、その信頼に応えようとする相馬。
その信頼関係が美しい。

参勤に反対していた家臣、秋山。
しかし、道中では、沈着冷静な判断で皆を導く。
敵に囲まれても命懸けで血路を開く。
主の信頼に応えたい。
そして、湯長谷藩の武士という自身の意地と誇りを守りたい。
これも美しい心意気。



道案内として雇われていた抜け忍、段蔵。
道中半ばにして謝礼金を渡す政醇や家臣たちを、甘いと嘯く。
しかし、甘いだけではないのだろう。
ここまで無事に来れたのは段蔵のお陰。
だから、お礼の気持ちを示したい。
ここで逃げられたのなら仕方ない。
これ以上を段蔵には望めない。
それは、足るということと感謝の気持ちを知っている、
政醇の想いなのだろう。
そんな想いと土まみれの謝礼金が段蔵の心を変える。

お金が足りなくて大名行列の為の人足を雇い続けられない。
しかし、以前、飢饉の時に援助した藩が救いの手を差し伸べる。

いつか助けてもらいたいがために援助をしたわけではない。
しかし、人に掛けた情けが自らを救う。
それも、政醇の人柄ゆえ、なのだろう。



直ぐそこは江戸城。しかし敵に道を阻まれる政醇たち。
前回は竹光だった。しかし、今度は本物の刀で戦うことができる。
日ごろの鍛錬は、今日、この日、この時の為。
同時に刀を抜く家臣たちが頼もしくもカッコいい。


無事に参勤を果たし、
老中、松平信祝は謹慎を言い渡され、
将軍様にも認めてもらった。
けれど、帰路の為の路銀がない。
貧乏は、まごとにつらいのう。
しかし、とても幸せそうな二人。
手を取り合って走る方が二人には幸せなのだろう。
まさに、移り行く世を楽しく生きるのみじゃ。
それは、何が楽しくて何が幸せなのかを、
良く分かっているということなのだろう。


国で待つ領民。
彼らを育む豊かな土地。
愛するものの中にある幸せを知っている政醇と家臣たち。
守りたいものを持つ者は強い。
そんな言葉が実感できる映画。
* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1715 / タイトル た行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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