FC2ブログ
  ガーンジー島の読書会の秘密  
2019.11.21.Thu / 20:15 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。







一時とはいえ、現実の悲惨さを忘れさせてくれる。
人の心に人間らしさを蘇らせてくれる。
自らの心を代弁してくれる。
同じ魂を持つ人たちの出会いを導いてくれる。
それは、本が持つ魔法。

本の持つ魔法に導かれて出会った二人。
自らの危険を顧みず人を助けた女性。
その女性の信頼に応え、子供を育てる男性。
二人に新しい一歩を歩みだす力を貰えた女性。

戦争の悲惨さ。
戦争が終わっても癒されない心。されど、
自らの居場所を見つけた女性の幸せな姿。
その幸せな姿に安堵させられた映画。


とても大人びて見えるリリー・ジェームズさん。
しかし、時折見せる子供のような笑顔が輝いて見える。
そんな彼女の笑顔も魅力的な映画。



第二次世界大戦は終わった。
徐々に復興してゆくロンドン。
誰もが、その幸せを謳歌し、喜んでいる。
しかし、心に傷を負い、
素直には幸せを受け入れることができないでいる作家、ジュリエット。
戦時中にはユーモアで人の心を慰めた女性。
しかし、両親の死や戦争で破壊された家を忘れられないでいる。
見知らぬ人から受け取った手紙。
戦時下でも読書が人の心を救ってくれたこと。
その救いに自分の本が役立っていたこと。
何よりも本の持つ力の素晴らしさ。
その手紙に魅せられるジュリエット。

ガーンジー島を訪ねて様々な事を知る。
憎い敵のはずなのに、
その中に美徳を見出し愛を育んだエリザベス。
自らの危険を顧みず他人の苦境を助け、
しかし、捕らわれ死んでしまう。
自らの生き方を最後まで貫いた強さ。
その強さ故に死んだ後でさえ多くの人に影響を与えたのだろう。

エリザベスが遺した少女、キット。
キットを父親代わりに育てているドーシー。
罪の意識とか、エリザベスに対する贖罪とか、
それらが動機ではないのだろう。
人として目の前にいる少女を守りたい。
それはエリザベスに教えてもらったことなのだろう。

偏見に満ちたホテルの女主人。
同じような偏見を持っていたアイソラ。
しかし、あの時、偏見によって、
理解してあげられなかったという後悔。
そんな後悔が身につまされる。


戦争の悲惨さを忘れられずトラウマとなっていたジュリエット。
しかし、最後に自身の居場所を見つけることができた。
同じ女性の強い生き方に敬意を抱く。
本の持つ魔法に魅せられる。
それは同じ価値観を持つということなのだろう。
上流社会の華やかな生活よりも、
ジュリエットにとっては居心地がいいはずなのだ。


自身の進むべき道に迷いを持っていた。
しかし、エリザベスや読書会の人々の生き様を執筆したジュリエットは、
同時に生きる力を貰えたのだろう。
そして、自身の進むべき道を見出したのだろう。

戦争の悲惨さ。
戦争が終わっても癒されない心。されど、
自らの居場所を見つけた女性の幸せな姿。
その幸せな姿に安堵させられた映画。

* テーマ:映画感想 - ジャンル:映画 *
No.1742 / タイトル か行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.