FC2ブログ
  今さら言えない小さな秘密  
2020.01.16.Thu / 18:44 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。




そんなことで
愛情は無くならない
友情も失われない



小さな秘密を抱えた男。
運命のいたずらか、
造られてしまった偶像故か、
誰にも秘密を打ち明けられない。

大切な人を失いたくない。
だから惨めな人生であったとしても、
秘密を墓まで持っていこうと考えた男。

けれど、彼の人生は元々悲惨なものではない。
なぜなら、素晴らしい妻と子供、友人がいるから。
そして、彼らならば、
男の秘密をも受け入れてくれるはずなのだ。

最後には秘密を共有できた。
愛情は無くならなかった。
友情も失われなかった。
そんな当然なことに嬉しくさせられる映画。
そして、とても愛すべき映画。



フランスの田舎町。
そこは手に技術を持つ職人が敬われる、
古き幸せな場所。
そこで自転車修理屋を営む、ラウル・タビュラン。
その確かな技術と彼が創った伝説により、
町の人々からも一目置かれている男。
しかし、実は自転車に乗れないという秘密を抱えてもいる。
本当は秘密を皆に打ち明けたかった。
しかし、運が悪く、
皆の前で自転車に乗れば空中回転を演じ、
秘密を打ち明けた途端、父は落雷に撃たれ死んでしまう。
自分は秘密を抱えたまま、惨めに一生を過ごすのか、、
途方に暮れるラウル。

父親から誕生日祝いにもらった自転車。
でも、もう封印しなければ。
自転車を置き去りにして、しかし捨てることができない。
自転車が自分を追いかけてくるのは、
きっと、父の想いを捨てる事ができず、
後ろ髪を引かれているラウルが見た幻。
泣く泣くタイヤの空気を抜いた時に発せられた音は、
まるで自転車も泣いているように感じられた。


好きな人ができ、相手は告白を待っていた。
しかし、告白することよりも、
自身の秘密を打ち明けることを優先し、
嫌われてしまった。
しかし、運命の人、マドレーヌには、
求婚することができた。
まったく似通った場面、しかし、
これは過去の失敗を生かした、
というわけではないのだろう。
マドレーヌの場合には求婚が勝った、
ということなのだろう。


町にやって来た写真家、エルヴェ。
瞬く間に意気投合し友人になった二人。

彼らを裏切ることはできない。
なぜなら、彼らを失いたくはないから。
決死の覚悟で自転車に乗り、
またまた、空中飛行を演じてしまうラウル。

最後にラウルの秘密に気付いたマドレーヌ。
そして、エルヴェに秘密を打ち明けるラウル。

生真面目過ぎるのが災いして運も悪かった。
だから秘密を打ち明けられなかったラウル。
そんな自分を惨めな人生を送る男と卑下してきた。
しかし、秘密を打ち明ける前から、
彼の人生は幸せに満ちていたのだろう。
だから、秘密を打ち明けても、
愛情は無くならない。
友情も失われない。
大切な人は誰も去らない。
そんな当然なことに嬉しくさせられる映画。
そして、とても愛すべき映画。
* テーマ:最近観た映画 - ジャンル:映画 *
No.1756 / タイトル あ行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
COMMENT TO THIS ENTRY

  非公開コメント
TRACKBACK TO THIS ENTRY

ご注意

ブログ内検索

全ての記事を表示する

プロフィール

ヤン

銀河英雄伝説名言録



present by 田中芳樹:徳間書店「銀河英雄伝説」

フリーエリア

FC2カウンター

フリーエリア

ブロとも申請フォーム

フリーエリア

CopyRight 2006 Heaven of the Cinema All rights reserved.