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  ボーダー 二つの世界  
2020.02.06.Thu / 21:48 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






普通とは何か?
他人と違うということには、
どのような意味があるのか?
そして、人間らしく生きるということは、、、

自身の出生の秘密を知った女性。
自分が何者か知る事ができた喜び。
同胞に出会えた嬉しさ。
しかし、同時に直面する厳しい現実。
父親は自分を騙していた。
対立する同胞と人間。

直視できないような、グロテスクなシーンの数々。
しかし、そう感じてしまうことが、
彼らとの間には境界が存在していることを如実に物語る。
綺麗ごとを言っても共存は難しいのだろう。

人間として育てられ人間社会にもなじんできた。
価値観も人間に近い彼女。
しかし、人間社会に居られる場所は狭い。
彼女を理解できる人間はいない。

最後に得た新しい命。
果たして彼女はどちらを選ぶのか?

突きつけられた限りなく冷たい現実。
そんな冷たい現実が心を捉えて離さない映画。



人間として育てられた女性、ティーナ。
しかし彼女は人間とは違う存在。
その特異な能力を使い、
人として働き、社会に貢献してきた。
隣人や養父、夫とも上手に付き合ってきた。
しかし、自分は他とは違うという思いが頭から離れない。
巡り合った運命の同胞、ヴォーレ。
そして知ることになる自身の正体。

他人と違うことは欠点ではない。むしろ長所。
自身の起源を知れば心が解放される。
ありのままの自分でいても良いこと。
それは素晴らしい解放感。
しかし、ティーナは人間としての側面も持っている。


裸で森を駆け抜けたり、獣に近い顔立ちは、
慣れることは可能であろう。しかし、
素手でサーモンを頬張る。
昆虫を食べる。
未受精児を生む。
これらは如何ともし難い。

幼児を虐待し自らの欲望を満たしていた犯人たち。
彼らも人間とは呼べない存在ではあろう。
しかし、それとは異質な境界が人間とトロールにはあると、
思えてならない。


人間に復讐をしていたヴォーレ。
命は大切なもの。
それは人間の価値観なのだろう。
その価値観に従い、
ヴォーレを警察に引き渡そうとしたティーナ。
しかし、同時に自分を騙していた養父に辛くあたる。
育ててくれた愛情よりも、
自身が歩んできた人生の辛さが勝ったのだろう。
そして、
同胞の、実の両親の墓場を目の当たりにして深く悲しむ。


新しく授かった命。
果たしてティーナは、この子をどのように育てるのか?
自身と同じ辛い人生を歩ませるのか?
それとも同胞たちと合流し、しかし、
人間に復讐する道を選ぶのか?

恐らくは自身のありのままの正体を人間に明かしても、
受け入れてはくれないだろう。

如何ともしがたい境界。
それは突きつけられた限りなく冷たい現実。
そんな冷たい現実が心を捉えて離さない映画。

* テーマ:最近観た映画 - ジャンル:映画 *
No.1762 / タイトル は行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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