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2020.05.14.Thu / 10:34 
「ネタバレ」あり。ご注意願います。






母親に捨てられ明日を信じられなくなった女性。
差別により未来を閉ざされた男性。

故郷を捨て、肉親も捨て、
都会で孤独に暮らす二人。

死ねば誰にも悲しまれない。
ただ、忘れ去られるだけだ。

未来に希望も見いだせない。

しかし、生き抜いていけば何かが変わる。
二人で居れば、それを信じることができる。

二人が未来に見つけた希望に、
心が温かくさせられた映画。



昼は看護師、夜はガールズバーで働く美香。

母親の死因は知らない。
死因については誰もが違うことを言うから。
けれど想像は付く。
自殺したのだろう。
つまり、美香は母親に捨てられたのだ。
そう、思ってしまった美香は、
未来を信じることもできなければ、
自身を大切にすることもできないでいる。
日雇い現場で働く、慎二。

学生だった頃は成績も良かった。
しかし、日雇いにしか就職できなかったのは、
恐らくは、視覚障害の為なのだろう。
彼自身が何も悪いわけではない。
しかし、未来は、この時点で閉ざされてしまったのだろう。


都会を好きになった瞬間、死んだようなものだよ。
故郷を離れ、肉親たちからも離れ、
都会で孤独に生きる。
離れたというよりも故郷に捨ててきたと言えるだろう。
似たような境遇の者たちとは知り合えるかもしれない。
しかし、彼らは他人。
やれるか、やれないか、の価値観しか持たれない。
死んでも誰も心からは悲しまない。
直ぐに忘れ去られてしまうのだろう。


嫌な予感がする。
都会は孤独と絶望に満ちている。
だから未来を信じることはできない。
嫌な予感しか持つことができない。
未来には悲観的な事が起こるとしか思い浮かばない。


徐々に魅かれあう美香と慎二。
しかし、未来を信じられない二人には、
将来を考えることもできない。
恋愛を先に進めることもできない。
人を好きになるということは、その人を殺す事。
裏切られる。捨てられる。
けれど、美香は本当は未来を信じたいと願っているのだろう。


腰もダメでコンビニちゃんにもフラれた岩下。
しかし、悲しんでも仕方ない。
死ぬまで生きてやる。ざまぁみやがれ。

都会の絶望には決して飲み込まれない。
とことん生き抜いてやる。
そう、覚悟を決めたのだろう。


借金をして日本に来たフィリピンの青年は、
借金を返し切らなくても帰国の道を選んだ。
お金よりは家族の元に戻ることを決めたのだろう。
それは正しい選択なのだろう。


ガンバレ、ガンバレ。
売れないだろうと思っていた路上歌手は、
メジャーデビューを決める。
そして俺たちは、まだ生きている。
たとえ、自分たちをダメな人間だとしか思えなくとも。


朝起きたら、おはようと言う。
ご飯を食べる前は、いただきますと言う。
それは日常を生きるということ。
日常に繋がっている明日を生きるということ。

二人で居れば絶望は半分、希望は二倍。
二人が未来に見つけた希望に、
心が温かくさせられた映画。
* テーマ:最近観た映画 - ジャンル:映画 *
No.1789 / タイトル や行 /  comments(0)  /  trackbacks(0) /  PAGE TOP△ 拍手する
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