そんな世界で生まれたトッド。
純朴で誠実な青年。
そして新たに入植してきたヴァイオラ。
こんな世界に戸惑い、最初は嫌悪していた女性。


ヴァイオラを利用して、
この世界を支配しようとしたプレンティス首長。
ヴァイオラを助けようとし、ともに逃避行の道を選んだトッド。
そして、この世界の真実を知ることになる。

女性たちは原住民であるスパクラに全て殺害されてしまった。
しかし、目の前にいるスパクラは襲ってきたものの、
人間を殺すほどの殺意はない。
そして女性であるヴァイオラは見過ごされた。
女性たちは全てプレンティス首長に殺害されたのだ。

村の外には人がいないはずだった。
しかし村があり人が住んでいた。
女性も、そこには平和に暮らしていた。
プレンティス首長は嘘をついていたのだ。


自身の本音が相手に分かってしまう。
それは、とても恐ろしいこと。恥ずかしいこと。
あの時、あんなことを思ってしまった。
しかも、それを相手に知られてしまった。
後悔しても懺悔しても、もう取り返しがつかない。
取り繕っても、相手に謝っても通じない。
なぜなら、あれは自身の本音だから。
本当の自分の姿なのだから。

プレンティス首長が女性を殺害したのは、
自身の羞恥心と恐怖の為なのだろう。
自分の正体は人が考えているほどに立派な男ではない。
女性はノイズを発しない。だから疑心暗鬼に捕らわれる。
本音を知られ女性たちはきっと、そう考えている。
そんな考えに日々苛まれ、殺害に及んだのだろう。


本当は、この星に留まって欲しい。
しかし、ヴァイオラの事を考えれば、
彼らの仲間のところに帰してやるのが良いことだ。
葛藤の末、通信アンテナを修復し、
プレンティス首長と対峙するトッド。
そんな葛藤を理解したヴァイオラ。


最後は母船に保護される二人。
この流れはキス？
そんなトッドの本音を知っても、
ヴァイオラの信頼は崩れない。
なぜなら命を懸けて私を守ってくれた人だから。
そしてトッドの本質を理解しているから。

ラストで交わす会話が素敵に見えた映画。