小姉と慕っていた羌象の仇を討つため、
戦場にやってきた羌カイ。
無口で他人を遠ざけている女性。


圧倒的に不利な状況。
しかし突撃を命じられる信たち。
進の活躍で突破口を開き、
襲い来る装甲戦車を羌カイの策略で撃破する。
しかし、ほぼ壊滅してしまう味方の歩兵。

逃げ延びるために殿を務める信と羌カイ。
そして羌カイの身の上を知る信。

こんなところでは死ねない。
同じ想いを抱く二人。
しかし、その方向性は真逆。
友と思い描いた未来を実現する為に戦う信。
復讐という過去を清算するために戦う羌カイ。

小姉の夢を思い出せれば過去を振り払い、
未来に生きることができるはず。
羌カイに諭す信。


手薄になった敵に強行突破を行う信たち。
多勢に無勢、しかし獅子奮迅の活躍を魅せる羌カイ。
小姉の夢はいったい何だったのか？
それは、思いっきり笑うこと。
今いる死地を仲間とともに脱すれば、
仲間とともに笑うことができるはず。
それは、とても幸せなことのはずなのだろう。
羌カイは小姉の夢の重さを理解し始めたのだろう。

諦めるな。お前はまだいきているじゃないか。
死んでしまった小姉は笑うことは、もはやできない。
しかし、生きていれば笑うこともできる。

殿のため、大群に立ち向かう羌カイ。
それは皆を無事に生還させるため。
そして小姉の夢を叶えるため。
その姿が凄まじい。


仲間が犠牲になろうとも、
自身が犠牲になろうとも、
強行突破して敵を討ち果たす縛虎申。

唯一の勝ち筋である敵を丘から平地におびき寄せる。
その為には歩兵が犠牲になろうとも厭わない。
そして実現する一対一の決闘。
それに見事に勝利するヒョウ公。

すべては勝利の為。
勝って国と民を守るため。
彼らの生きざまも凄まじい。


最後には皆から離れてゆく羌カイ。
皆で笑い合うのには、まだ時間がかかるのだろう。
しかし、何時の日か笑い合える日が来るだろう。


戦闘シーンの怒涛の迫力。
そこを疾走する信や羌カイ、縛虎申、ヒョウ公の生きざま。
それらに圧倒された映画。